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間々田陽紀さんの小説

  • ★【108】リッスン・トゥ・ザ・レディオ(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数39

    専門学校を出てラジオ番組制作下請け会社でミキサーとして働く22歳の幹太は、幼い頃から対人恐怖症を患っていた。そんな幹太がその傍らを離れなかったのが、懐かしいラジオ番組のカセットテープを遺してくれた祖父だった。

    その幹太の前に現れたのが、出版社でアルバイトをしていた22歳になる理央だった。理央の父親は理央を妊っていた母親を残して、不倫相手の女と家を出て行っていた。そしてそのショックと産後の体調不良が原因で、
    母親は理央が物心着く前に自殺していた。

    順調にキャリアを積み上げていたかに見えた幹太だったが、ある日勤めていた会社が倒産してしまった。フリーランサーとして仕事を探していた幹太の前に現れたのが、幹太の唯一の高校時代の友人で今は父親がやっている小さな広告代理店を手伝っている片岡だった。

    片岡は地方の放送局で流すラジオ番組制作の仕事を幹太に任せると申し出た。対人恐怖症で人との接触が苦手な幹太に、片岡は低予算なのでミキサーだけでなくディレクターも担当するように指示した。

    そんな片岡と幹太の前に現れたのが、ラジオ番組の構成を担当することになった理央だった。互いに独りきりの風景しか見てこなかった幹太と理央の2人は、お互いの背景に何やら自らと同じものを感じて急速に接近することとなる。

    両親の温もりと幼い頃から無縁だった理央は、恒常的な人間不信や死にたくなるくらいの悲しみ、孤独を胸に抱いていた。そんな理央の手元には、自殺した母親が自身の葛藤を描いた物語を綴った1冊の大学ノートが残っていた。

    理央と母親の2人を残して姿を消した理央の父親のことを、自殺した母親は忘れることが出来なかった。その母親は悲しみから抜け出すために理央を残したまま命を絶った。そんな母親の血が自分にも流れていることを、理央は強く自覚していた。

    片岡の企画で始まったラジオ番組は、理央の構成と幹太の演出が良かったせいか好調な聴取率を得るようになっていた。そんな流れを受けて片岡が、新たなラジオ番組制作の仕事を請け負ってきた。

    仕事を通してすっかりと距離を縮めていたはずの幹太と理央だったが、新しい番組制作を前に突然理央がとった行動とは・・・?

    更にはその理央から送りつけられた最後の台本は《恋しい人との別れ》を描いた内容だったが、きっとその放送を理央が聴くだろうと考えた幹太が変えた台本の内容とは・・・?

  • ★【108】リッスン・トゥ・ザ・レディオ(原稿用紙100枚)
  • ★【107】すれ違いのスウィート・ハート(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数242

    この物語は大学でバンド活動に集中しすぎて気がついたら除籍処分となっていた21歳の晃史と、高校を中退して男好きの母親のもとから逃げ出していた美怜との奇妙な同じ屋根の下での風景を描いた物語です。

    晃史は大学で熱中していたバンドがプロ活動に入るときに、楽器も歌もできず作詞担当だけの晃史はバンドから追い出された。そんな晃史は大学時代に熱心に通った音楽関係の古書店のオーナーに気に入られ、住み込みでアルバイトを始めていた。

    17歳の美怜の母親は自分の男性関係が原因で離婚して、シングマザーとして幼い美怜を育ててきていた。そんな母親が家に色々な男性を誘い込むのが耐えられなくなった美怜は家を飛び出した。

    高校を中退してコンビニでバイトをしながら友人宅を泊まり歩いていた美怜は、大好きなギターを抱えて北の丸公園で練習をしていたらある男に付きまとわれ逃げる途中で偶然晃史がアルバイトをしている古本屋に逃げ込んでだ。

    足を挫いいていた美怜は、それが治るまでと晃史の古書店に泊めてもらうこととなる幸いにも古書店のオーナーは、半年間イギリスの友人のところに行っていて当分は帰って来ないことになっていた。そんないくつかの条件が重なって2人の奇妙な共同生活が始まった。

    そんな2人だけの風景が拡がっていく中で次第に美怜の中で晃史の存在が大きくなるにつれて、美怜は自分の中に大嫌いな男好きな母親の血が流れているからと晃史と距離をとろうと考えるようになっていた。

    晃史は昔のバンド仲間から解散記念の楽曲として、ラヴソングの作詞を書いてくれと頼まれる。晃史はそれまでにも原体験すらないラヴソングなど書けないと断っていたが、今回だけ晃史は次第に募っていく美怜への恋心を綴りながら書き上げていくことにした。

    物語は古書店のオーナーからの突然の晃史への店主を任せたいという申し出があったり、それまで忌避していた母親へ晃史への想いが抑えきれなくなった美怜が近づいたりと様々な展開をみせていく。

    そんな互への秘めた想いを表に出さないままの2人だったのに、晃史がバンド仲間のために綴ったラヴソングを偶然目にした美怜がとった行動とは・・・?

    晃史が遊び心でやっていた《恋文代筆》の偶然の悪戯で、すれ違いの運命へと導かれて行く2人の行先とは・・・?


  • ★【107】すれ違いのスウィート・ハート(原稿用紙100枚)
  • ★【106】神楽坂ラヴ・ストーリー(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数254

     この物語は神楽坂の街にある懐かしいレコード盤を一日中流している古い喫茶店が舞台となっているラブストーリーで、主人公は24歳の沙莉と光毅の2人。

     沙莉の実家は三鷹にあったが、両親の反対を押し切って大学進学と同時に神楽坂の喫茶店をやっている祖父母の家に住み込んだ。沙莉は大学卒業後、祖父母の家からアルバイト先である神楽坂にある音楽出版社に通っていた。

     光毅は大学進学を機会に大学に近い神楽坂の街で下宿暮らしを始めていた。光毅はコーヒー1杯で一日中古いレコードを聴かせてくれる喫茶店に、大学卒業後も大好きな神楽坂の街を離れることなく通い続けていた。

    光毅がこの年配者ばかりのお客さんの姿が目立つ古い喫茶店に通った理由に、時折店内で店を手伝っている沙莉に出会えることもあったのだった。

    沙莉はアルバイトを続けていた出版社の新編集長と意見が合わずに色々考えた末に、会社を辞めて祖父母が大切にしていた喫茶店を手伝うことにした。一方大学卒業後信託銀行に就職していた光毅も、部長との仕事上の考え方が対立して職場を後にしていた。

    沙莉が喫茶店を手伝う決意をしたのには理由があった。昨年祖母が亡くなり、その後祖父も体調を崩すことが続いていたのだった。沙莉は喫茶店を処分して祖父に老人ホームに入居することを迫る両親の反対を押し切って、祖父母の想い出が詰まった喫茶店を引き継いだのだった。

    ある日仕事を辞めたことを喫茶店のご主人に報告に来た光毅は、初めてゆっくりと沙莉と話すこととなった。その日沙莉は光毅が会社を辞めた後何もする予定がないことを知り、その場で一緒に喫茶店を手伝って欲しいと頼み光毅はその場で沙莉の申し出を受け入れた。

    いよいよ一緒の風景を眺めることとなった沙莉と光毅は、祖父母の遺してくれた喫茶店でどんな夢を紡いでいくのだろうか・・・?

    更に光毅が大学時代から喫茶店内でリクエストをしていたビリー・ジョエルの《夜空のモーメント》に込めていた想いとは・・・?

  • ★【106】神楽坂ラヴ・ストーリー(原稿用紙100枚)
  • ★【105】ベルベッド色の恋(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数314

     32歳の智織は博士課程の最終年次を迎えていて、退官間際の教授から博士論文の提出を求められていた。智織は今まで、恋しく思う男性(ひと)が自分の方に振り向くといつも一歩身を引いてしまっていた。

    その智織の前に気が付くと、気になる存在として現れてきたのが35歳になっていた敬之だった。敬之は大学時代からずっと運送会社でアルバイトをしながら、大好きな楽曲作りを続けてきていた

    出逢いは智織が幼い頃から両親と一緒に通っていた教会のクリスマス会の場だった。敬之はアルバイト先の社長から古い付き合いなる教会の牧師さんのために、そのクリスマス会でミニコンサートをやって上げてくれと頼まれていた。

    敬之は大学時代に唯一自分の楽曲を評価してくれていた同級生の友人を、一緒に行った山で失っていた。目の前で高い崖から落下した友人は、一瞬立ち上がって大丈夫だと最後の言葉を残して、その場で倒れ込んで二度と立ち上がることはなかった。

    敬之が創る楽曲がいつの日か多くの人に聴かれることがあると話してくれていた友人の声が、敬之の頭から離れることはなかった。
    そんな敬之は博士課程でずっとこつこつと研究活動を続けている智織に姿に、自分の中途半端さを思い知らされる。

    智織は敬之と一緒にクリスマス会のミニコンサートを関わっていく中で、敬之へ今までに感じたことのないベルベットの深みと艶を醸し出すような色合いに染められた想いを抱くようになっていた。これといった恋愛経験のない智織は、何事も赤裸々ではなくオブラートに包み込んだ雰囲気が好きだった。

    クリスマス会が終わってしまい接点がなくなることに耐えられない想いに駆られていた智織は、敬之と最初の出会いの時に交わした話の中で2人とも大好きだと話したダイアナ・クラールのコンサートに敬之を誘う。再び同じ風景を見ることができていた智織は、博士論文が評価され学位を取得できていた。そんな智織に地方の大学での専任講師での仕事が舞い込んでくる。

    一方敬之もそれまで作る楽曲にラヴソングが1曲もなかったが、智織のことを想いながらだとラヴソングが書き上げられるように思われていた。果たして敬之は創り上げたラヴソングを智織に聴かすことができるのだろうか・・・?

    そして最終的に智織は、敬之を残して地方の大学での新しい仕事に赴くのだろうか・・・?

  • ★【105】ベルベッド色の恋(原稿用紙100枚)
  • ★【104】恋のワン・ウェイ・チケット(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数450

     主人公である24歳の優衣は市役所の外部団体である文化振興財団に所属している。幼い頃から大好きなピアノを続けていた優衣だったが、大学進学を前にピアニストになる夢を諦め音大でなく総合大学へ進学していた。

    高校時代優衣は学校が終わると真っ直ぐにピアノの先生のところへ通っていたが、同じクラスに優衣と同じように学校が終わると教室を飛び出してJリーグの下部組織のサッカークラブに通っていた耀太がいた。

    ある日音楽教室で当時の自分への応援ソングだった《ユーミンの春よ来い》を弾いていた優衣に、通りかかった耀太が《その楽曲いいね。お前がそんなにピアノを上手に弾けるなんて知らなかったよ》と優衣に声を掛けた。

    この一言が優衣の耀太への《恋のワン・ウェイ・チケット》へ導くこととなった。それから優衣の前から耀太が突然姿を消すまで、優衣は耀太に見つからないように空いた時間があるときは耀太の姿をピッチ上に見続けていた。

    優衣が大学3年生の時までサッカークラブの練習場や試合会場で、耀太の姿を見ることができていた。それが突然優衣が大学4年生の時に、優衣の前から耀太の姿が消えた。

    耀太は高校時代Jリーグの下部組織から入団を勧められるが、サテライトチームへの昇格ができずに、大学へ進学して練習生としてクラブに在籍していた。

    そんな耀太は大学3年の時に右膝の十字靭帯断裂という大怪我を負い、大学4年生の大事な1年間をそのリハビルに費やしていた。リハビリを終えた耀太に待っていたのは、クラブからの除籍通告だった。

    優衣は友人と一緒にスポーツトレーナーの仕事を学びにスポーツジムへ行くが、そこでサッカー選手を続けていくことを諦めてトレーナーの仕事をしている耀太と再会する。

    耀太はその場で優衣がまだどんな形であれピアノを続けていたことを知った。それに比べて自分はサッカーから遠ざかっていた、その現実をどう受け止めればいいのか耀太は葛藤した。

    耀太との偶然の再会で優衣は、今度こそ《ワン・ウェイ・チケット》がいつの日か、《ラウンド・トリップ・チケット》に変わるかもしれないと考えたのだが・・・?

  • ★【104】恋のワン・ウェイ・チケット(原稿用紙100枚)
  • ★【103】メッセージノートのある喫茶店(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,青春
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数599

     この物語は《自分のやりたいことに向き合わず》に社会人となっていた24歳の浩輔と大学卒業を前にして《自分のやりたいことに最後まで拘る》22歳の絵梨香との心の葛藤を中心に展開されていく。

    大学卒業後2年たっていた浩輔は、大学受験の延長線上で就職活動をして縁のあった会社に勤めていたが最近居心地の悪さを感じていた。ある日浩輔は新入社員時代の元上司であり今は早期定年退職していた高嶋さんの喫茶店《イエスタデイ・ワンス・モア》に寄ってみた。

    一方絵梨香の方は、高校時代から書き続けていた小説を大学卒業後も継続したいと考えていたが、第一志望の就職先である出版社からの内定は得ることが出来なかった。

    一応内定をもらっていた広告代理店にそのまま就職するか迷っていた絵梨香は、ある日大学でお世話になっていた教授がカラオケで歌っていた楽曲《イエスタデイ・ワンス・モア》の名前が付いた喫茶店を見つけ立ち寄る。

    絵梨香はその喫茶店で見掛けたメッセージノートに今の自分の気持ちを書き込む。絵梨香がネーム924としてノートに自分の気持ちを書き込んだページを、偶然目にした浩輔がネーム412として仕事帰りにノートに書き込む。

    中途半端な浩輔に対して恋人が外国のロースクールに留学する理由として間接的な別れを申し出て、それを浩輔はあっさりと受け入れた。一方やりたいことがはっきりしていた絵梨香は、指導を受けていた教授が急死した影響で大学卒業後は悔いのない選択をしようと考える。

    絵梨香は取り敢えず内定をもらっていた広告代理店にそのまま就職すべきが、それとも最後まで自分のやりたいことができる機会を求めていくべきか悩んでいて、その気持ちをメッセージノートに書き込む。

    自分がレコード盤に夢中になっていることにようやく気がついた浩輔は、高嶋さんから喫茶店の2階で中古レコードショップをやりたいので手伝ってくれと声を掛けられ、その場でその申し入れを受け入れる。

    絵梨香は内定をもらっていた広告代理店に断りを入れ大学を卒業後親元を離れて自立することを決意し、絵梨香は大学時代に通っていた古書店でアルバイトをしながら好きな小説を書いていく道を選択する。

    最後に浩輔がカーペンターズの♪イエスタデイ・ワンス・モアが収められているアルバム《ナウ・アンド・ゼン~今そしてあの頃》を手にした眺めた風景とは・・・・・?

  • ★【103】メッセージノートのある喫茶店(原稿用紙100枚)
  • ★【102】ソー・ファー・アウェイが流れる街(原稿100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数741

     物語は主人公涼介が4年間もがき苦しんだ東京を後にして札幌の街に戻ってくるところから始まる。

    涼介は高校卒業後そのまま東京のプロダクションに誘われてミュージシャンとして活動を始めた。4年たってこれといった音楽活動が出来ないまま22歳になっていた涼介はプロダクションを解雇された。

    突然音楽活動の場を奪われ4年ぶりに札幌の街に戻ってきた涼介は、真っ直ぐに高校時代に通っていた喫茶店に顔を出した。喫茶店は4年の間にライブハウスに変わっていたが、涼介が慕っていたオーナー吉井は変わっていなかった。

    そのライブハウスには、高校時代3年間涼介と一緒にグループを組んで音楽活動をしていた同級生の茉里奈が月に1回ライブ演奏を続けていた。茉里奈が歌っていた楽曲は、高校時代に涼介が茉里奈のことを想いながら創ってくれた楽曲ばかりだった。

    茉里奈はコミュニティ放送局でのアルバイトを4年間続けていて、大学卒業後もアルバイトを続けようと考えていたが続けられなくなっていた。

    茉里奈が月に1回のライブをやりに来て、4年ぶりにと涼介が再会する。茉里奈がまだライブ活動を続けていたことで涼介は東京から逃げ帰ってきたことに悩む。

    涼介は東京から逃げ帰ってきたことを引き摺っていたが、札幌で何をしたいのかがさっぱり見えてこないでいた。そんな時にライブハスのオーナーである吉井さんが涼介と茉里奈を呼び出す。

    吉井さんは涼介と茉里奈の2人でライブハウス《つづれおり》を引き継いで欲しいと話す。大学卒業後の進路が見えなくなっていた茉里奈とやりたいことが見つからない涼介にとって魅力的な話だった。

    茉里奈と涼介の2人は、吉井さんのライブハウス《つづれおり》を引き継ぐか悩む。

    涼介は茉里奈がライブの最後で必ずキャロル・キングの♪ソー・ファー・アウェイを歌っていたことを吉井さんから聞かされる。涼介はどんな想いで茉里奈がその歌を歌っていのか?分からないでいた。

    高校生の涼介と茉里奈の2人が一生懸命に演奏の練習をしていた廃屋となっていた倉庫で、茉里奈が見かけた涼介の姿とは・・・・?

    果たして大学卒業後の進路に悩んでいた茉里奈が吉井さんに対して出した夢の行く先とは・・・・?

    更に東京に夢の欠片を置いたまま札幌の街に逃げ帰ってきた涼介が、その札幌の街で手にしようとした夢とは・・・・?

  • ★【102】ソー・ファー・アウェイが流れる街(原稿100枚)
  • ★【101】スラッキー・ギターに魅せられて(原稿100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数890

     主人公22歳の幸祐は高校卒業後そのうちに《自分のやりたいことが見えてくるだろう》と何の根拠もないままに考えて、いくつものアルバイトをやりながら今を迎えていた。

    高校時代まで陸上競技の選手として活躍していた朋香は、卒業間際に心筋症という厄介な病に見舞われた。22歳になっていた朋香の大学生活の4年間は《急に心臓が止まったら?》という妄想との戦いだった。

    幸祐はあるフラの教室でハワイアンバンドのギターを担当していた父親から、急にバトンタッチを押し付けられた。いやいや向き合わされたハワイアンだったが、たまたま幸祐はスラッキー・ギターの魅力と出会うこととなった。

    心筋症の担当医の先生から勧められたフラの教室でレッスンに励んでいた朋香は、4年間続けていた薬が心筋症の進行を止めてくれていたので自分が心筋症の患者であることをすっかり忘れていた。

    ある日フラの会場で付きまとう男と揉めている朋香を幸祐が助ける。それから2人は、急に自分の中に互の存在を意識するようになる。

    朋香は大学卒業後ハワイに留学することを考えていたので、前の年にその下見に一度ハワイに行くことを考えていた。そして思い切って朋香は幸祐をハワイに誘う。

    すでにスラッキー・ギターに興味を持っていた幸祐は、ぜひハワイの現地でスラッキー・ギターに触れてみたいと朋香と一緒にハワイに行くことを承知した。

    オアフ島ナナクリビーチのワイアナエに行った幸祐は、浜辺で漁師が弾くスラッキー・ギターを聴く。幸祐が見上げた空には大きなダブルレインボーが拡がっていた。

    ハワイでお世話になっている家で初めて朋香は自分が心筋症を患っていることを幸祐に話す。いつ自分の心臓が止まるか分からない朋香は、今日という1日を大切してきていた。それに比べて幸祐は何となくダラダラと時間を無駄にしてきたことを強く意識させられる。

    ところがハワイから帰った朋香の病状が悪化した。朋香はハワイ留学を諦める。幸祐はハワイにスラッキー・ギターを習いに行こうと考えていた幸祐は朋香を残して自分だけハワイに行くことを悩む。

    もう朋香の存在を掛け替えのないものと感じていた幸祐がハワイ行きに対して出した結論とは・・・?

    ハワイで拡がるはずだった夢が消え去った幸祐と朋香の2人が手に入れた新たな夢につながるものとは・・・?

  • ★【101】スラッキー・ギターに魅せられて(原稿100枚)
  • ★【100】二人の恋はメリーゴーランド(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1155

    尚樹24歳、小さい時からカートレースを続けてきていて、高校を卒業するときに両親の反対を押し切って鈴鹿のレーシングスクールの入校した。カートレースに夢中になっていた高校時代、クラスメイトの中にF1が大好きな侑紀がいた。

    そんな2人が再会したのは、2人が24歳になっていた時で尚樹が通っていたレーシングスクールの表彰式の開場だった。尚樹はレーシングスクールの
    アドバンス選考会の到達基準未達になり年齢的に先へは進めない状況の中にいた。

    その会場に勤めていた出版社の取材で訪れていた侑紀は、大学卒業後2年してようやくモータースポーツの取材現場に派遣されていた。夢を手放した尚樹と夢の第一歩を踏み出していた侑紀との再会だった。

    尚樹はモータースクール卒業のラストランをするがクラッシュする。その場に偶然居合わせた侑紀が尚樹の入院してる病院に駆けつける。尚樹は、侑紀に病室のリュックからアイポットを取り出してもらう。2人はブルーノ・マーズの♪Young Girlsを聴く。

    病室で東京に戻っても居場所がない尚樹に侑紀がルームシェアの話を持ちかける。東京に戻った侑紀にルマンの取材の仕事が舞い込む。遠慮がちの尚樹を強引に連れ出して、侑紀は尚樹と一緒にルマンに向かった。

    ルマンで取材に夢中になっていた侑紀とは別行動をとっていた尚樹は、偶然にもオフィシャルを代々続けているという高齢の男性に巡り合う。時計職人が本業のその人は、自分の息子や孫にもオフィシャルを引き継いでもらうと誇らしげに尚樹に話した。

    日本に戻った尚樹はオフィシャルの仕事をするために鈴鹿に戻ると侑紀に話を切り出す。そんな尚樹の前で侑紀が《私たちはまるでメリーゴーランド》みたいと呟いた。《気が付くと尚樹はいつの間にか侑紀の前から消え去り、また侑紀の前に何事もなかったかのように戻ってくる》そう言う侑紀の想いを尚樹は理解できなかった。

    フリーのモータージャーナリストとして鈴鹿取材に来た侑紀が、取材中にピットクルーに突き倒される。たまたまその場に居合わせた尚樹がピットクルーに飛びかかっていく。そことが原因で、尚樹はオフィシャルとしての登録を解除される。

    折角、レーサーへの夢を手放した尚樹が、鈴鹿の街を離れ再びルマンの地に向かった目的とは・・・?

    そんな尚樹を送り出すこととなった侑紀が、尚樹の前で話した内容とは・・・?

  • ★【100】二人の恋はメリーゴーランド(原稿用紙100枚)
  • ★【99】コイントスで決めた恋(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1178

     物語は高校を卒業してアルバイト先を転々としていた沙里のもとに、懐かしい高校時代の同窓会の機関紙が届くところから始まる。

    沙里の祖母が会費を払ってくれていたので毎年送られてきていた機関紙に沙里が同じ風景を眺めた数少ない梓のバンドの紹介記事が出ていた。沙里は祖母が家に閉じこもっているのを心配していたのでコンサートに行ってみることにした。

    コンサート会場である野外音楽堂に来年の5月に迫っていた司法試験の勉強からの気分転換にと姿を現していた朋也と沙里は再会する。朋也は梓と同じで沙里が同じ風景を眺めた仲間だった。

    24歳になっていた梓はバンド活動で成功し、ガリ勉だった朋也は法科大学院で法律家を目指していた。それに比べて最近の沙里はアルコール中毒症に近い状態で、アルバイト先を次々に首になっていた。

    2人に会って惨めさを感じていた沙里のところへ梓から電話が入る。事務所でツアーの打ち上げのパーティへの誘いだった。その場で梓から一緒の風景を眺めたいと言われる。

    一方ダブルスクールで司法試験の予備校に通っていた朋也が梓がアルバイトをしていたファミレスで再会する。その場で朋也も又逢いたいと言われる。

    沙里の母親は父親以外の男を好きになり、それが原因で離婚して沙里をつれて祖父母のもとに戻ってきた。ところがある日母親は突然沙里を残したまま、離婚の原因となった男と姿を消した。

    そのことは沙里を24歳になるまでずっと苦しめていた。自分の血の中に夫も子供を捨てて、好きな男のもとへ走る血が流れている。それがまるでトラウマのように沙里を苦しめていた。

    そんな背景を背負っていた沙里は、高校時代に梓と朋也のどちらと同じ風景を見るのかと迫られたことがあった。その時沙里は、その場から逃げ出そうと《コイントスで決めよう》と話を切り出した。

    梓が6年ぶりに再会した朋也と沙里の前で、そんな懐かしい思い出話の再現を沙里に迫るのだが、沙里はその話を受け入れることができなかった。

    最終的に梓がまたコンサートに沙里と朋也を誘い、そのチケットを受け取りに行った先で、梓がブルーノ・マーズの♪グレネイドを聴いていた。その楽曲に込められた梓の沙里への想いに切なくる沙里。

    果たして最終的に梓のコンサート会場に朋也は現れたのか・・・?

    また沙里は結局2人の前でコイントスを上げることができたのか・・・?

  • ★【99】コイントスで決めた恋(原稿用紙100枚)
  • ★【98】ミルキーウェイで、さよならを(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1465

     物語はインスペクションの月である毎年7月の学部図書館から始まる。7年前、図書館内で侑平が手にしていた重たい本が由梨の足の上に落ちたことを切っ掛けに由梨は同級生の侑平と出会う。

    足首を強打した由梨を自宅まで送ってくれた侑平が、足が治るまで大学までの送り迎えを車ですると由梨に申し出る。そんな侑平に由梨はそれより丁度七夕なので、何処かミルキーウェイが見える場所までドライブに連れて行ってと申し出る。

    大学の学園祭で由梨の言語学研究室のブースに侑平が顔を出す。由梨は、次の日美術史学研究室のブースに顔を出す。そんな中で、由梨の後輩から侑平を紹介して欲しい頼まれた由梨は、、その話を侑平にすることとなった。

    丁度7年前にたまたま別の男性から交際を申し込まれていた由梨が侑平に相談した時侑平は《大勢の男性と付き合うことがいい》と由梨に話した。それを聞かされた苦い思い出のあるカフェに由梨は侑平を誘う。

    後輩が侑平のことを紹介して欲しいと言われた由梨は、その話を侑平にするが侑平は断る。侑平は《自分には想いを寄せる大切な女性がいる》と由梨に言い放った。

    7年前と同様に又しても侑平から距離を置かれたこと由梨は、ある日侑平の高校時代の同級生だという学生から侑平の高校時代に彼女を交通事故で亡くしていることを聞かされる。

    7年間互いの感情がすれ違った大きな原因をしることとなった由梨だったが、由梨がアイルランドの大学院へ、そして侑平はイギリスの大学院へそれぞれ留学することが決まる。

    想いを寄せる人がある日突然消えていくトラウマから解放されないでいた侑平は、由梨との間にいつの時も微妙な距離感をずっと保っていた。

    9月からの大学院の授業開始を前に由梨は7月にアイルランドのダブリンに旅立った。ダブリンの街の下見が終わった由梨は帰りの途中に侑平がいるはずのロンドンに7月7日に立ち寄ることとなった。

    連絡も取り合ってもいなかった2人なのに、何とその日侑平から由梨のスマホに連絡が入る。日本を離れたロンドンの街で、由梨と侑平はミレミアムブリッジという歩道橋から眺めるライトアップされたセントポール大聖堂を見ながらミルキーウェイを見つめた。

    由梨への想いを語ってくれた侑平が最終的にとった行動とは・・・?

    そしてそんな侑平を見送った由梨の胸に去来した想いとは・・・?

  • ★【98】ミルキーウェイで、さよならを(原稿用紙100枚)
  • ★【97】フラを恋した君に恋した僕(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1923

     大学4年生の貴弘は、それまで続けてきていたバンド活動を辞めていた。理由はバンドの事務所から今後全国展開を仕掛けていくと言われたからだった。

    貴弘には自閉症を患っている歳の離れた小学生の弟がいた。そんな弟を残して家を離れることは、貴弘には出来なかった。

    ある日弟がお世話になっているサポートセンターにボランティアでフラの催し物があった。フラに興じていた香織の髪飾りに、貴弘の弟が触れようとする。他のメンバーが逃げ回る中、香織はそれを受け止めてくれた。

    その場で香織は老人ホームでの慰問に貴弘の弟を誘う。老人ホームでビートルズの楽曲のフラを観ていた認知症の老人が突然ビートルズを聞きたいと言い始め混乱する。貴弘はギターを借りて弟と一緒に老人のリクエストであるイエスタデイを演奏する。

    香織が区の公会堂で発表会をすることを知っていた貴弘は花束をもってフラの発表会に行く。発表会終了後お礼にお食事でも香織が貴弘を誘い、その場で始めて小学校生の時に自閉症で悩んだことを香織が打ち明ける。

    夏休みの最後に、貴弘が弟とキャンピングカーを借りて1泊2日の小旅行に行く。そのことを知った香織が一緒に連れて行ってと頼む。夜香織のリクエストに応えて貴弘はブルーノ・マーズの♪トーキング・トゥ・ザ・ムーンを歌う。

    弟の誕生日会をしてあげるといっていた香織だったが、連絡は途絶えたままだった。貴弘が連絡をしていみると父親から香織は家族と一緒にハワイ旅行中に交通事故にあったことを知らされる。

    更に、香織は記憶が一部分だけ戻らない状態にあることを貴弘は知る。貴弘は父親から聞き出したハワイの香織が入院している病院に向う。香織が入院していた病院は、香織が行きたいと言っていたアフ・オ・ラカの浜辺に面して建っていた。

    病室で再会した2人だったが、香織は貴弘のことを思い出せない。切ない思いの中、アフ・オ・ラカの浜辺で貴弘は月を見上げながらブルーノ・マーズの♪トーキング・トゥ・ザ・ムーンを歌う。母親と散歩していた香織がその歌声を聴いて、貴弘のことを思い出す。

    日本に帰ってきて順調に回復していた香織だったが、香織に突然自動車事故の後遺症が現れたと母親から電話が入った。

    果たしてフラに恋した香織の夢は叶うのか・・・?

    更に香織に恋していた貴弘は再びギターを手にするのだろうか・・・?

  • ★【97】フラを恋した君に恋した僕(原稿用紙100枚)
  • ★【96】窓辺のロミオ&ジュリエット(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1830

     高校卒業後家を出ていた幹太が家に戻ってきて中古レコードショップを始めるところから物語は始まる。24歳になっていた幹太はこの6年間ずっとバンド活動を続けていた。

    ところが幹太は自分が納得できる活動を、最終的には出来ないままバンド解散を決意した。その時、たまたま実家の両親から父親が早期定年退職をして田舎暮らしを始めるので、実家に戻って欲しいと頼まれた。

    幹太の手元に残っていたのは、好きで蒐集していたレコード盤だけだった。幹太は実家に戻ったら、そのレコード盤をもとに中古レコードショップを始めることを考えた。

    そんな幹太があてにしていたのが、実家の2階の自分の部屋の向かいの部屋にいるはずの幼馴染の涼子の存在だった。劣等生の幹太と優等生の涼子は幼稚園時代から高校時代まで、窓辺のベランダで2人だけの時間を過ごしていた。

    涼子は大学を出て銀行に勤めていた。ひょっとして24歳になっているはずの涼子は、もう部屋を出て行っていたかもしれないとも考えたが涼子は6年前のままだった。

    幹太は涼子に6年ぶりに再会して、すぐに銀行マンとして中古レコードショップ起業について涼子から様々なアドバイスをもらうこととなった。6年ぶりに再会した2人の前に、懐かしい風景が戻ってきていた。

    幹太が実家の駐車場をリフォームしてショップを開店すると、それに合わせたかのように涼子が札幌に異動になった。いつもならいるはずの窓辺から涼子の姿が消えて、幹太ははっきりと自分にとって涼子の存在が大きなものであること意識した。

    札幌に異動していった涼子が風邪で倒れる。翌日幹太は札幌に飛んだ。一晩中涼子の体調が回復するまで幹太が涼子の下にいると申し出る。その夜涼子から部屋に泊まるように言われた幹太は涼子の優しげな寝息を聞くこととなった。

    涼子が正月休みで東京に戻ってきて、病気の看病のお礼に幹太を映画に誘う。2人で観た映画《あと1センチの恋》について、お前勘違いしていると幹太に言われる涼子。勘違いは幹太だと反論する涼子。

    札幌に戻った涼子が《ハートの♪アローン》を聴きながら出した結論とは・・・?

    又東京に戻ってきた涼子に《ポリスの♪見つめていたい》を聴きながら自分の想いを伝えた幹太の想いとは・・・?

  • ★【96】窓辺のロミオ&ジュリエット(原稿用紙100枚)
  • ★【95】ソリチュードに包まれて(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1857

    主人公佳祐は大学を4年も休学していた。そんな佳祐がアルバイトをしていた古本屋に、エラ・ウィーラー・ウィルコックスに関する書籍を探している女性が現れた。

    佳祐の前に現れたのは、何と7年前の大学1年生の時に1年間だけ同じ軽音楽部に所属していた亜希だった。佳祐は独りで音楽活動をしたかったのでそして亜希は学業に集中したかったので2人とも1年で退部した。

    再会した亜希は大学院の博士課程に進学していて、貴重な文化財の修復技術の習得を学んでいた。亜希の自分の目的に向かって着実に歩んでいる姿に、佳祐は自分の今を情けなく感じるのだった。

    エラ・ウィーラー・ウィルコックスに関する書籍に関する結果を報告しようとした佳祐を亜希が学園祭に研究室で参加しているブースに招待した。その場で亜希がこれからも想い出の喫茶店で話ができたらと申し出て佳祐はそれを受け入れた。

    佳祐は大学を休学している間、ずっと大学ノートに詩を書き綴っていた。そんな生活に区切りをつけるために、佳祐は納得がいくラヴソングを書く事を決意する。

    佳祐は亜希への想いが募っていくことを感じていた。そしてその想いをラヴソング創作に全てつぎ込んだ。いよいよ佳祐が亜希へ出来上がったラヴソングを渡すが、何故かしら亜希は佳祐から距離を取ろうとした。

    そんな中、祖父に先立たれた亜希の祖母が亜希に田舎に帰りたいと申し出る。自分のために東京に出てきてくれていた年老いた祖母を独りで田舎に返すわけにはいかなかった亜希は、大学を休学して祖母と一緒に田舎に向かった。

    佳祐は、亜希のことを忘れるために手に入れていた岩波文庫のジョン・キーツの詩集をコールドプレイの♪クロックスを聴きながら読み返していた

    田舎に戻った亜希だったが半年後に祖母が急死した。正真正銘独りきりになった亜希は大学へ復学するために東京に戻ってくる。

    佳祐は長年アルバイトをしていた古本屋の主人から全国の古本屋を回ってきて古本を集めてきてほしいと頼まれ、新たな風景を見始めていた。

    亜希が最終的にソリチュードに包まれていること、一体佳祐はどう受け止めただろうか・・・?

    亜希が喫茶店に佳祐を呼び出し再び佳祐と同じ風景を見たいと言うが、その時に佳祐がとった態度とは・・・?

  • ★【95】ソリチュードに包まれて(原稿用紙100枚)
  • ★【94】あの時YESと言えていたなら(原稿用紙100枚)

    • 文学・人文,恋愛
    • 完結
    • 24P
    • 閲覧数1985

     30歳になったばかりの幸也に、絵コンテ作家だが小説を書く機会が訪れた。絵コンテ作家の先輩が紹介してくれた出版社の編集担当者は、熱心に幸也の小説創作と向き合ってくれた。

    そんな幸也と小学生の頃同級生だった七恵は女優業として伸び病んでいた。このままでは忘れ去られるからスキャンダルを故意に流すことを考えていた母親は、七恵にその話を持ち出す。

    七恵は気乗りがしないが、最終的に同席していたマネージャーにすべてを任せることとなった。

     物語はここで高校3年生の幸也と七恵の風景が蘇る。高校生の七恵は家庭内のゴタゴタやクラスの中での孤立などが原因となって、ふとコンビで万引きをする。

    たまたまその場に居合わせた幸也は自分がやるように命令したと言って七恵を救う。まさに小学生以来の再会だった。2人は幼い頃に一緒に遊んだ公園で会うようになり、映画にも行くようになった。

    楽しかった高校3年の1年間だったが、七恵の母親は高校卒業後は七恵の忌まわしい万引き事件を知っている幸也とは付き合わないようにと七恵に迫った。

     物語はここで再び2人が30歳の今に戻る。幸也の処女作品が出版され、しかもTVドラマ化されることとなる。ドラマの原作者である幸也の前に、高校3年生の時に別れたままの七恵がスキャンダルに追われていた主演女優として現れた。

    七恵は2人の想い出の公園で《僕と会いたいと思う?YESそれともNO?》と幸也から訊かれた時に、《あの時YESと言えていたなら》と12年前の事情を説明しながら話した。

    七恵のあの時の答えは本当の自分の気持ちでなかったと打ち明けられた幸也だった。そんな2人に週刊誌のカメラマンがフラッシュをたいた。今度も七恵の母親が週刊誌にリークさせていた。

    2人の写真が週刊誌に載る。女優業として伸び悩んでいた七恵にとっては再び脚光を浴びるチャンス、しかも相手が新人小説家ということで七恵の母親は付き合うこと勧める。

    果たしてスキャンダルをリークしてまで女優業を続けていくことに七恵が出した答えとは・・・・・?

    更に幸也に高校時代とは逆に幸也に今度こそきちんと向き合いたいという七恵の前で幸也が出した答えはYESそれともNO・・・・・?

  • ★【94】あの時YESと言えていたなら(原稿用紙100枚)