白い波 淡い影

夏のある涼しい夕方

彼女からのメールは唐突で明解だった。

『好きです』


いつもは曖昧な彼女の、ハッキリとした主張に、俺は返事をしかねていた。

…俺、好きな人いんだよなあ。

少しヤンデレな彼女と恋をするにはあまりに寂しくさせる彼と
二人の間で揺れる高校生の生ぬるい青春の話。