パルキアート国物語1〜イリヤ旅立ちの章〜

(イリヤシリーズ 仮No.0-1)

これは古代の話である……。

一口に古代といっても、それは具体的にいつ頃の話かと問われれば作者も首をひねるしかない。今から何千年前? それとも何万年前? 一度、文明は滅び、文書による記録は失われ、かすかに口承による伝説が残るのみだから、残念ながら正確な年代測定は難しい。
しかし、その古代は、現代よりはるかに文化は成熟し、人々はあらゆる意味で豊かであった。古代文明より現代の方が文化的に成熟していると決めつけるのは現代人の思い上がりであるということを、読者はまず承知しておいていただきたい。
しかし、現代よりむしろ進歩していたであろうその古代文明がなぜ滅んだのか。その理由もまた、謎に包まれている。

ここに、ひとつの巨大な帝国があった。パルキアート帝国である。近隣の諸国は、この巨大な帝国の傘下にあることを誇りとしていた。
若き皇帝ハプラスに、待望の王子イリヤが誕生した。
これから始まる壮大な?冒険物語の主人公である。

陰謀、暗殺、権謀術数渦巻く世界で、若き王子は涼しい眼差しを持ち、背筋を伸ばして果敢に進んでいく。


※これは「いっちゃん」を主人公とした一連のシリーズものの一作です。いっちゃんって誰だ? と思った人は、須賀瑞樹作品の一覧にある「須賀瑞樹の読み方(いっちゃん関連の解説付)」をご一読ください。おおよその全体像(流れ?)が見渡せると思います。