咎人達(後編)

 賑わっている商店街の隅に引っ越したケニーとライムはパン屋を始め、繁盛させていた。
 しかし、同じ商店街でパン屋を営んでいる、ファットは快く思っていなかった。
 彼は探偵を雇い、得体の知れない彼等の過去を調べさせ、弱みを握ろうとする。
 探偵はファットの思惑を知りながらも依頼を受け、かつてケニー達が住んでいた街や教会跡を調べて書類を纏める。
 ファットは探偵の書類を持ち込み、二人が浮浪者であった過去を突きつけて組合に追放を突きつける。
 しかし、組合は今の彼等に非はないとして蹴り、苛立ったファットは、二人を中傷する貼り紙を貼り、追い込んだ。
 追い込まれた二人の店は寂れてしまい、愕然となるもそこに、修道女のサラが現れる。
 恵まれない子供達の為にパンを焼いて欲しいと言う彼女の依頼を聞き、ケニーは懐疑的になるもライムの押しで受ける事にする。
 数日後、パンを作り終えて教会に運んでいる最中、子供達がパンを求めて彼等から横取りしようとする。
 困惑する彼等に対し、彼等を追跡していた探偵がパンから子供達を突き放す。
 呆然とする彼等に対して、探偵は子供に教会に行けば食べられると諭すと、ケニー達を見て地元の人間だとごまかし、車の見張りをするといって立ち去る。
 彼らは感謝の意を表し、教会にパンを運んでいく。
 その後、組合からケニー達に探偵からの告発が届いたと知らされる。
 そこにはファットの行為と経緯が書かれており、組合はケニー達に非がない事を確認する。
 しかし、ケニーは過去の出来事と照らし合わせ、ファットと同類と話すと立ち去る。
 そこに、役員から封筒を差し出され受け取る。
 廊下に出たケニーは封筒を開けると、そこには教会での出来事について書かれた手紙が入っていた。
 その内容に驚くと皆は何らかの罪を背負い生きている物なんだと確信する。