サファイアの天使

あらすじ

西暦6012年
舞台ははるかかなたに存在する異世界トロロ星――

 十賢者の母ククをもち、母子家庭で育った主人公クミ・サファイアは世界を救うことができる救世主の1人として期待されていた。
クミは文武両道で、容姿鍛錬、誰もが羨む存在であったが自分が本当に世界を救える力があるのか大きな不安を感じていた。
だが誰にも相談できず、降りかかる災難の全てをひとりで抱え込んでしまう性格ゆえに恋人のリウス・ウッタッタからも心配されていた。
リウスはクミを精神的に支えてきた数少ない人物でありかけがえのない存在だった。
だがそんな中、リウスに許嫁モモができる。名家出身のリウスはもともと自由恋愛による結婚を禁じられていたがクミとは幼馴染で両想いであった。
 ウッタッタ一族の宿命を受けいれるべくリウスは戸惑いながらもモモを妻として迎えた。
 だが次第にモモの優しさにリウスの情は彼女に傾いていき、名実ともに夫婦となっていく。
 だがそんななか、数年前に行方不明になった反乱軍のリーダー、シオリ・カモミールが再来、ウッタッタ一族への復讐が始まるというニュースが流れた。オルフィー大学校ではウッタッタ一族の子供たちが次々に犠牲になっていった。
 ウッタッタ一族の王は激怒し、シオリと彼女に味方するシオリ派の一掃のために次々と疑わしき民を拷問していく。
(シオリ・カモミールは数年前オルフィー王の暴政に苦しむ民たちを救うために民を率い、シオリ派を結成しクーデターを起こしたがナナ1人に鎮圧され、その後生死がわからず、行方不明となっていた)
 だが狙われる相手が非力な子供ばかりであることに疑問を覚えるクク。罪なき弱者には絶対に手をあげなかったシオリの仕業ではない。
 ククはシオリの無実を主張するが十賢者の多くは受け入れなかった。
 
 ククはクミとともにシオリの無実を証明するため、事の真相をつきとめるべく、調査に乗り出す。
 
 調査を進めるにつれその魔の手はモモにも――

この物語はクミとリウス、モモや彼ら彼女たちを取り巻く人々の成長とそれぞれの愛の物語を描く恋愛ファンタジーである。

キャッチコピーは
「絶対に守ってみせる、たとえこの愛が報われなくとも――」