私の生霊体験(令和四年度版【恐怖夜話】読者投稿欄より転載)
-
作成日 2022-10-04
ジャンル ホラー/オカルト,短編/SS
ページ数 1 ページ
状態 完成
閲覧数 450
評価平均/評価件数 - 0.00 [0 件]
夏は終わったというのにホラーが書きたくて、と書きつつ「あまり怪談っぽくないな、怖くなさすぎ」と反省しています。
生霊なるものを取り上げてみました。当初の構想とはズレました。最初の話だと二千字以内に収まらなかったのです。二千字を超えても良いかな、とは思ったのですが、一つの章を二千字で区切らないといけないような気がして、息苦しくなってきたので現在の形になりました。FC2小説は味があって好きなのですが、書いていると毎回といってもいいくらい独特のストレスを感じます。しかし、このストレスが良き、とも感じます。執筆時に私の全身から生霊が湧いてくる、そんな錯覚があって……なわけないです。何とかして下さい(苦笑)。実を申しますと、本文も、この紹介文も、別の小説投稿サイトに書いています。他の小説投稿サイトの方が、私にとっては書きやすいです。
そんなら他のとこで好きなだけ書けばいいだろ、とっとと出てけ糞そして死ね! と思うのですが、ここに執着してしまうのが私の生霊なのでしょう。唐突に思い浮かびました。ネットの投稿とか書き込みとかって、嫉妬とか怨念とか憎悪とか人間の生霊そのものだな、と。勿論、良いものはありますよ。でも、悪口で自殺者が出たり訴えられたり、嫌な面がヘドロの泡みたいに無限に発生しとるな~とも思います。そうなりますと、そういった側面を中心にしての生霊二千字が最善だったかもしれません。
生霊の怪談を書こうと思ったのは、ウェブで読む怪奇譚の多くが、自分は正常/清浄/良識の側にいる、みたいな臭みがあってモヤモヤするからです。お前は人を呪わないのか、と嫌味を言いたくなるからです。私自身は生霊と化して他人に祟っている自覚がないのですけど、例えばパワハラのような形で私のために他の人が不愉快な思いをしている可能性はあるわけで、そういった自覚のない悪意はあり得ます。幽霊より生きている人間の方が怖いと言いますが、六条(ろくじょう)のみやすのんき、じゃない御息所(みやすどころ)――とルビではなくカッコ書きなのがFC2小説クオリティ――みたいな生霊は今も存在はしているかな、と思うので最初はそういうのを書きたかったのですけど、二千字でまとめるのを諦めるのが早かった気はします。自分は普通と思い込んでいる人間であっても生霊に成り得ることに話の焦点を合わせられなかったのは失敗であり今後の課題です。