ORIGIN180E オリジナリズム編 10

●この巻は、R-18指定です●
前回のあらすじ
 離れ島からカンムが去っていった。納得して別れたものの、レイクの心の中にはポッカリ穴が開いてしまった。島に残されたチョースとの生活は続いたが、外界にあまり反応しない魂の抜け殻のような状態で過ごすようになった。
 そんな相手に嫌気がさしたチョースは、わざと手荒に扱っていつもの反応を引き出そうとする。普段は自由気ままに島で暮らし、天真爛漫に生きていた少年の良さを取り戻してやりたかったのだ。だがレイクの心は閉じたまま、チョースと話をすることも忘れてしまったように独り言をつぶやいていた。
 やがて離れ島に、季節外れの台風のような低気圧が近づいてくる。風と雨が激しくなって来たそんな頃、レイクが自分の部屋から忽然と姿を消してしまった。
 慌てて島内を探し始めるチョース。彼の脳裏には、絶望して岸壁から身を投げるレイクの姿がまざまざと映し出されていた。