短編ホラー/暗い穴の中【完結】

東京下町の高校では、先の戦争時に激しい空襲を逃れるための防空壕として、人の生き死にを包み込んでいた空間が、昭和後期まで校舎に残されていたそうだ。その時代に高校生だった父は、年老いた今、そんな防空壕跡に足を踏み込みだことで遭遇した恐怖の体験談を娘の私に語ってくれた…。