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小説

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★【120】いちご白書をもう一度(原稿用紙100枚)

 この物語はユーミンの《いちご白書をもう一度》を、リスペクトして創作された物語です。    

慎平は高校最後の夏休み明けの高校へ、それまでになくブルーな気分に包み込まれていた。慎平は高校1年生時にサッカー部に所属していたが、先輩のシゴキに反旗を翻して退部した。2年生の時には軽音楽部に所属したが押し付けられた規則を守らなかったために退部を迫られた。

慎平は、独りで作詞作曲をして歌い始めていた。慎平は今まで常に自分を取り巻く周囲との距離感を気にしながら高校生活を送ってきていた。しかしそのことに居心地の悪さを感じていた慎平は、自分なりの新たな風景を見つめようとしていた。
 
福島で生まれてから高校2年生まで福島で暮らしてきていた。ところが東日本震災で実家から避難することとなり、両親を福島に残して東京の祖父母の家に転居して高校へ通っていた。福島で造り酒屋を営んでいた両親は、必死にその再建に取り組んでいた。
 
高校3年生になって初めて東京の高校へ転校した由梨は、陰湿ないじめを経験することとなった。相手も見えない中で由梨の私物が無くなったり、まるで話すことも嫌だと言っているくらい完全に無視されたりといった日々が続いていた。

慎平はサッカー部や軽音楽部で経験した内容に反対する意思を込めた自作の楽曲を、渡り廊下で弾き語り演奏を始めた。そんな慎平の行動を、すぐに教頭先生が止めるようにと注意してきた。納得はいかなかったが、取り敢えず慎平はその注意を受け入れた。

そんな慎平がある日、下駄箱で靴を探している由梨の姿を見掛ける。偶然その直前に2人の生徒が由梨の靴を隠しているのを見ていた慎平は、由梨にそのことを教えた。同じクラスメイトだった慎平と由梨の2人は、このことを切っ掛けに同じ風景を眺めていくこととなった。

由梨が《いちご白書》を読んでいたことを知った慎平が、リメイクされた映画《いちご白書》を観に誘う。そんな2人が映画を見終わった後に、偶然《フラワーチルドレン》という古びた喫茶店に立ち寄る。そこで2人はまるで時間が止まったような風景を目にすることとなった。

慎平は最近制服導入が決まったことを、どうして受け入れること出来なかった。慎平は反対運動を始めるのだったが、周囲の生徒たちの反応は慎平が予想もしなかったものだった。

高校卒業後、慎平と由梨が目にした風景とは・・・?