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小説

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★【110】俺はダウンタウン・ボーイ(原稿用紙100枚)

この物語はセピア色に彩られたクラシカルなラヴストーリーです。主人公である俺(恭亮)は、地方から大学進学のために出てきていた20歳の男の子。

ある日恭亮は千鳥ケ淵緑道で偶然、九段下にある老舗和菓子屋の一人っ子である春香と出逢う。春香は幼稚園から大学まで一貫して付属の女子大に通っていた2年生の20歳の女の子。

大学入学後学業に対する意欲はあっと言う間になくなっていた恭亮は、独りきりでギターを抱えてオリジナル曲創りに夢中になっていた。恭亮は大学へは通っていたが、授業にはもう1年近く出ていなかった。恭亮は大学を中退することに決める。

春香は和菓子屋の後継者になることを強く望んでいた両親と20歳になるまでに、たった一度だけ対立したことがあった。それは大学進学の時に付属の女子大でなく、共学の大学への進学を希望したことだった。

だがその春香の思いは実現することはなかった。それだからこそ20歳になった春香は、大学卒業後は必ず自分の意志で歩んで行きたいと考えていた。

そんな春香の前に突然現れた同じ歳の恭亮は、自分自身の想いに身を任せてやりたいことに素直に集中できていた。そんな恭亮の姿は、自分の将来を自身で動かすことができない春香にとって眩しく映っていた。

春香は千鳥ケ淵緑道で夢中になってギターを弾いている恭亮のために、和菓子屋のある商店街でライブハウスのオーナーである吉井さんに、恭亮にライブハウスで歌うように声を掛けることを依頼した。

その吉井さんから間接的に春香と恭亮が親しくしていることを知らされた春香の父親は、自分の力でなく春香に頼んでライブハウスで歌えるようにしたと恭亮を責めた。

そんな話が恭亮の知らいないところで進んでいたことを知った恭亮は、春香に《面倒くさい》という言葉だけを残して、春香の前から姿を消そうとする。

春香は突然逢えなくなった恭亮の姿を探すために恭亮が住んでいたアパートのあった西神田の街を彷徨う。

果たしてもう一度恭亮に逢って、自分の愚かな行動を心から詫びたいと願った春香の想いは届くのだろうか・・・?