シューベルトが愛した弦楽器・アルペジョーネ

本稿はフランツ・シューベルト(Franz Schubert, 1797-1828)が作曲した《アルペジョーネ・ソナタ イ短調Sonate für Arpeggione und Pianoforte d-moll D821》(1824)(以下,同ソナタ)の専用弦楽器,アルペジョーネArpeggioneの特徴を検討し,演奏領域(レパートリー)の可能性を図ることを目的とする.