メランコリック

俺の親友、水無月宗助は変わったやつだ。

「俺、アイツに片思いするっ!!」
「何でお前は片思いで終わるんだよ」

「分かってねーな、ムツキは。
「両想いなんてつまんねーじゃん。
相手が俺のこと好きって分かる恋なんて何も面白くねーよ。
良く言うだろ? 付き合うまでが一番楽しいって。
それと同じだ。恋はいつでもしてたいんだよ」

いつも展開している宗助の持論だ。

「お前、絶対俺のこと好きになるなよ」
「アンタのこと好きになるわけないじゃん、消えてくれない?」

これは……片思いしかしない俺の親友、水無月 宗助と、
心を閉ざし続ける如月 カンナのちょっと変わった恋のお話。

「やべーよムツキ。俺一日一日あいつを好きになってる」
「どうにかしてよ篠原君。私、一日一日あいつを嫌いになってく」

果たしてこの片思いの結末は……。

「恋したのがお前で本当に良かった」
「恋するのがアンタじゃなくて良かった」

※ボーカロイド曲の『メランコリック』を聞いて、書きたくなった物語です。