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ピンチ
ともちんの言葉が思い出された。
「この学校は色んな人がいるからねえ。いわゆる一般的な女子高生から、お金持ち、アスリート」
「へえー」
そう答えながら、自分はやっぱり『一般的な女子高生』カテゴライズされているのか、と考える。
流石にまだ普通の女子高生だよな、と。
「それだけ色々いるってことはいい奴だけじゃない。悪いやつ、つまり不良、ヤンキーもいるってこと」
「ヤンキー!?」
「そう。もう学校もあんまり来てないような奴ら」
「そんなん、辞めさせられて終了じゃないの?」
そう、高校というものは義務教育ではない。
問題を起こせば退学させられるのだ。
「いやーそれがこの学校のヤンキーは厄介でね」
『厄介』という言い方に、ともちんがそのヤンキーとは同じ学校でも一線を引いていることが分かる。
遠い存在を指すような言い回し。
まあ、誰だってヤンキーとは関わりたくはないだろう。
「厄介?」
「なんとね……勉強するのさ。この学校は成績取れれば辞めさせられないんだよ。そういう方針。何をしようが自由」
「えー! そうなの!?」
「勉強すればヤンキーしてたってあたしらと同じように高校卒業できんだよ」
「それは……確かに厄介だ」
勉強のできるヤンキー。学校も野放し。
実は自分はとんでもない学校に入学してしまったのではないかと考える。
学校のレベル的にはとてもヤンキーがいるような学校ではないと思えたが。
「ま、1年生にはまだいないよ。出始めるのは2年生」
「なるほど。どうりで見ないわけだ」
学校に来ないだけまだ安心できる。
学校の廊下をのしのし歩かれてはたまったものではない。
「で、話を戻すとその髪の毛だよ」
ともちんは私の金髪の頭へと目線を移した。
「その目立ち方はやばい。あいつらの連絡網は早いんだ」
「どういうこと?」
私はともちんの言ってることがよくわからなかった。
私の金髪とどんな関係があるのか。
「目をつけられて、しばかれる」
「うえ!?」
急激に自分が危機的状況に立たされていたことを理解した。
つまり、普段は学校に来ない方たちがわざわざ学校に来て、金髪頭の調子に乗ったやつを締めに来るというわけだ。
「戦う気が無いなら、早く家帰って黒く染めなおした方がいい」
「わ、わかったよ」
「この学校は色んな人がいるからねえ。いわゆる一般的な女子高生から、お金持ち、アスリート」
「へえー」
そう答えながら、自分はやっぱり『一般的な女子高生』カテゴライズされているのか、と考える。
流石にまだ普通の女子高生だよな、と。
「それだけ色々いるってことはいい奴だけじゃない。悪いやつ、つまり不良、ヤンキーもいるってこと」
「ヤンキー!?」
「そう。もう学校もあんまり来てないような奴ら」
「そんなん、辞めさせられて終了じゃないの?」
そう、高校というものは義務教育ではない。
問題を起こせば退学させられるのだ。
「いやーそれがこの学校のヤンキーは厄介でね」
『厄介』という言い方に、ともちんがそのヤンキーとは同じ学校でも一線を引いていることが分かる。
遠い存在を指すような言い回し。
まあ、誰だってヤンキーとは関わりたくはないだろう。
「厄介?」
「なんとね……勉強するのさ。この学校は成績取れれば辞めさせられないんだよ。そういう方針。何をしようが自由」
「えー! そうなの!?」
「勉強すればヤンキーしてたってあたしらと同じように高校卒業できんだよ」
「それは……確かに厄介だ」
勉強のできるヤンキー。学校も野放し。
実は自分はとんでもない学校に入学してしまったのではないかと考える。
学校のレベル的にはとてもヤンキーがいるような学校ではないと思えたが。
「ま、1年生にはまだいないよ。出始めるのは2年生」
「なるほど。どうりで見ないわけだ」
学校に来ないだけまだ安心できる。
学校の廊下をのしのし歩かれてはたまったものではない。
「で、話を戻すとその髪の毛だよ」
ともちんは私の金髪の頭へと目線を移した。
「その目立ち方はやばい。あいつらの連絡網は早いんだ」
「どういうこと?」
私はともちんの言ってることがよくわからなかった。
私の金髪とどんな関係があるのか。
「目をつけられて、しばかれる」
「うえ!?」
急激に自分が危機的状況に立たされていたことを理解した。
つまり、普段は学校に来ない方たちがわざわざ学校に来て、金髪頭の調子に乗ったやつを締めに来るというわけだ。
「戦う気が無いなら、早く家帰って黒く染めなおした方がいい」
「わ、わかったよ」
更新日:2011-08-11 23:45:43