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時の流れ




延びたテープを聴きながら、
味気ないガムを噛みながら、
この街を歩いていた

僕が今より若い頃は、
あそこに今より
小さなビルが建っていた

今よりずっと小さいけれど、
あれも確かにビルだった

今、若い君たちが思うような、
野原ってほどでもなかったんだよ

どうでもいいようなことを言う僕に、
君はぽつりと
「年とったね、お父さん」
と言ったよ





<2008(番号107)>

更新日:2011-04-10 03:22:15

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