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小説

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「・・・・・ん」
双樹は天井を見上げる、ここは居間じゃない、自分の部屋だ
ベッドに仰向けになっている
体のあちこちを手当てされていた。

「あ・・・・嫦娥」
すぐ傍で、嫦娥が座っている、服は着替えられていて顔の血も綺麗に拭われていた。
あの凄惨な光景が、夢の出来事だったように思われる

「夢の中で川を泳ぐ鮭だったんだけど・・・」
さっき見た、夢の話だ
「熊の手がさっと出てね・・・リアルな夢だった」

ゴン!

やや強い拳が飛んできた。
「悪かったな!熊で」
「?」
何の事か解らない。双樹は自分に振り下ろされた嫦娥の手を両手で包んだ。
ゆっくりとその握られた手を両手で開く。細くて長いとても美しい手だ。

「・・・・え」
嫦娥が不意を付かれた様に双樹を覗き込む、双樹のよく知っている親友の顔だ。
「・・・・」
ゆっくりとさっき、居間で起きたことを思い返す
別人のような姿、自分にこれほど優しい親友が、何故あれほど豹変するのか、理解ができない
・・・だけど

更新日:2011-04-10 05:08:32