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小説

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「おい、ガキ!」
いつもの口調で話しかける
呼びかけに気づかないので、頬を数回叩く

「・・・ん・・・」
双樹がやっと目を開いた。

「あれ・・・君は誰?」
目の前に、双樹と幾分か変わらない、少年が居た・・・嫦娥だ
「・・・さっき、助けてくれたお兄さんは?」

・・・こいつ、さっきの事憶えてやがるのか

嫦娥は眉間にシワを寄せた。
顔立ち自体は元のまま、
ただし年齢を、双樹とそれほど歳の変わらない子供の姿に化けている。
・・・気づかれたら嫌だと思ったが、さすがにそんな様子は無かった。


「ん?」
双樹が自分の頭に違和感を感じ、頭に手を伸ばす
コブが出来ていた。手を放すと、そこには血が付いている

「頭って言うのは、大した怪我じゃなくても、血がたくさん出るもんなんだ」
双樹が心配する前に、嫦娥はそう答えた。
自分の袖の布を裂いて、双樹の頭にキツく巻く

「少し付けていろ、すぐに血は止まる」
双樹は手を巻いた布に当て、まっすぐにこちらを見る
頬が少し赤かった。

「ありがとう・・・嬉しい」
「じゃあ、俺はこれで・・・」
・・・助けるだけ助けて、すぐに姿を消そう
最初から、どう思っていた。

更新日:2011-03-19 17:06:10