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 春、新学期。俺は久しぶりの通学路を歩いていた。すると目の前に見知った顔を見かける。
「おーい、南無子ーっ!」
「ああ、万代、おはよう」
「おはよう。こんな所で桜の木なんか見上げてどうしたんだ?」
「さくらんぼが、ちょっとね」
「さくらんぼ?」
俺は上を見上げてみる。そこには確かにさくらんぼがあった。
「うん、あれがもう少ししたら落ちて来るかなって思って……」
「……お前、相変わらず色気より食い気なんだな。だから未だに彼氏の一人も出来ないんだぜ?」
「なによ、そういう万代だって今まで彼女なんて一度も出来たことないじゃない!」
「俺は良いの。女に興味なんかねーし」
「ホントにぃ?」
「ホントだよ」
その時だった。
ビュオォォォォオオッ!!
二人の間を強い風が吹き抜ける。風はその先にいた女子のスカートを捲り上げた。
「おっ!」
思わず声が上がる。すると
「ふーん……」
「ギクッ!」
「へぇー、ほぉー……」
「な、南無子さん……?」
ぎゅうぅぅぅぅぅううっ!
「いででででででっ! 耳引っ張んな!」
「ヘンタイ」
それだけ言うと、彼女はさっさと先に行ってしまった……。


こんなもんでしょうか? はいそこのアホ、気持ち悪いとか言わない! やってるこっちが一番つらいんですから! まぁ、とてもラノベっぽい文章になっていると思います。次は修飾語、心理、状況描写を多用した物。どのくらい違うかを実際にご覧になって下さい。

更新日:2011-03-09 07:54:02

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