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貴方の真実

どうやらそのまま寝付いてしまっていたようで
携帯の着信音で起きた。

着信は切れて……また鳴った。

私はベッドから降りて
投げ捨てるように化粧台に置いたバッグを取った。
携帯を見ようとすると
また着信が鳴った。


…金森さんだ。


今はきっと私もまともに話せる自信がない。

それに、話を聞く余裕もない。

…出られないよ…。

私は携帯のボタンを強く押して電源を切った。

気付けばカーテンから少しだけ覗いた外の色が黒かった。

そんなに私寝てたんだ。

部屋に備え付けてあった時計を見ると21時だった。

更新日:2011-09-09 02:22:24

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