気付かなかったこと
会社へ着くと少しだけ人の視線が私に向けられている事に気付いたけど
私は何も見ない振りをして階段を上った。
気にしてもしょうがない。
彼らに理由を一つ一つ話すつもりもないのだから。
「あ~ず~さっ!!」
ボンッ!
後から突然叩かれて
階段の途中で思わず私はよろけてしまった。
「最近全然会わなかったけどさぁ~…
…梓?!
アンタなんなのその顔!!!」
佳奈子は振り向いた私の顔を見て驚いた。
『佳奈子…』
一瞬立ち止まったが何事もなかったように階段を上り始めた。
更新日:2011-08-18 03:39:29