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再会する二人

なのになんでだろう。

そんな状態なのに
あの優しい金森さんも出てくる。

当てもなく歩きながらそんな事ばかり思っている。




…辞めよう。




仕事辞めよう。

このままじゃ私が私じゃなくなってしまうそうだ。

今ならまだなんとかなるはず。

まだ戻れる。

私は駅に向かって歩き出した。

人混みをかき分けるように歩く。

その時突然


『…っ?!』


後ろからぎゅっと握られた感覚が
私の右腕に走った。


更新日:2011-02-28 04:29:04

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