官能小説

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ありがとう、あなた・・。

一夜が明けた。
理性と言う名の箍(たが)が外れた二人は、<ケダモノ>となった。
母子の交わりは、朝方近くまで際限なく続いた。
その激しさは、互いを思う強さだと二人は考えていた。
50才を超えた身体の何処に、この様な力が残されていたのだろう・・。
喜美子は気だるい感覚の中で、それを思った。
若い正幸の執拗な求めに、ただ従っていただけのつもりだが、それが尋常でない事に気づかされたのは、窓の外が明るくなった頃だった。
「正幸、如何しよう? 寝る前に夜が明けちゃった。」
喜美子の言葉で、正幸は喜美子の身体から離れた。
「本当に? もうそんなに時間が経ったの?」
間違いなく、窓から太陽の陽射しが差し込んでいた。
「うそ~、もう、やだ~。」
二人はその出来事に、思わず笑い合った。
「そんなにしていたんだ・・?」
「そうみたいね。そんな気はしなかったわ。」
喜美子は恥ずかしさが込み上げた。
そんな喜美子を、蒲団の中で正幸が抱き寄せた。
「母さん、ありがとう。僕を受け入れてくれて。」
「もうその呼び方・・、変えないとダメみたいね。」
喜美子は、一晩の出来事で、その全てを受け入れた。
全てが、あの瞬間に変わったのだ。
旅に出た時の二人は、もうここには存在しない。
ここに居る二人は、生まれ変わった二人なのだと思った。
「そうだね、母さんは変だね。」
「でも、外ではそう呼ぶしかないのかも・・。」
喜美子は、自分達の関係があくまでも公のもではない事に気付いていた。
「そうか・・。それは仕方が無いか・・。」
二人は現実を見せられた気がした。
二人は何を思ったのか・・そのままジッと天井を眺めていたのだった。

更新日:2010-12-07 19:36:07

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