• 作品を探す:

小説

携帯でもPCでも書ける!

  • 11 / 15 ページ

この二人も僕と同じ存在だった。学校に行っても他人としゃべらず友達がいなかったそうだ。でも

ある日、二人は偶然に出会った。西嶋賢佑が最初に小川に話しかけたのがきっかけで、次第に仲良

くなっていったのだ。そして二人は、


「自分達みたいな人に声をかけてみようぜ。きっと俺達にとって大切な友達ができるかもしれな

い。」


と考え、沢山の人に声をかけてみたのだ。しかし、彼らの声を聞いてくれたのは一人ぼっちの僕だ

け…。それでも彼らは喜んでくれた。

「良いよなー。この空間…。」

と呟く僕に彼らは言った。

「俺達、」

「僕たちもそう思います。」

と。お互い、「学校」という悪い環境から汚染されないように頑張ろうと決めた一日だった。

 五月、運動会の季節がやってきた。岩黒中学校の運動会は、応援合戦がないという、とてもあり

得ない事があった。運動が苦手な西嶋賢佑は、

「応援合戦だけは絶対やらないと、運動会とは言わないっ。」

僕と小川真夫に言い聞かせていた。僕も、熱願していた事があった。それは創作ダンス。そのため

の曲も作ってあるし、だいたいの振り付けもできていた。だがあと一つ課題が残っている。メンバ

ーだった。

「俺できるか分かんねーけど、参加しまーす。」

小川真夫が加わったが、それでもまだまだ人数が足りない。

「少なくとも十人いたら大丈夫。」

エアーが言った。

「でもなかなか参加する人はいないんだよ。俺にもっと仲の良い友達がいたらな。」

と僕は声に出して答えた。

「ハハッおぬし、誰と話をしてるんだい。」

なんと小川真夫が、僕がエアーと話をしている様子を見られてしまったのだ。

「『ああ、別に。何もねえー』って答えとけば大丈夫って。」

サンダーが言った事を実行しようとしたが、彼はもうその場にいなかった。小川真夫は、自分から

質問しておいて、どこかに行ってしまうくせがあったから仕方がなかった。

 放課後、僕と西嶋賢佑と小川真夫は、職員室へ向かった。そして

「僕達は今年の運動会が最後なので、応援合戦と男子の創作ダンスがどうしてもやりたいんです。

お願いします、プログラムに入れてください。」

と、僕達の担任、松本総司先生に頭を下げて頼んだ。

「あのねー、やりたいのはあんたら三人だけでしょ。他の人はいやがると思うよ、やるんだったら

祭りでしたら。」

「何だこのやる気のない先生は。」と読者のあなたはおそらくそう思ったはず。実はこのような人

達が岩黒中学校の教師として勤めているのだ。

更新日:2010-11-26 21:09:22