• 9 / 23 ページ

§(3),街灯


 Sさんの話が再度始まりました。

「 マンションに着いて、もう少し酒を飲みました。
先程の話をうだうだした後で、Kは、自分自身が過去に心霊的なものが色々見えたことを私に話してくれました。
でも、こんなことを言えば変なヤツって思われるだけで、おかしな人と思われるのも嫌だから人には言わなかったということだったようです。
 だから、自分以外に心霊的なものが見える人とは出会わなかったらしいのです。
まあ、そう言う人と出会っていても、その分野の話をすることも無かったので分からなかったと言った方が良いのかも知れません。
 そして、Kは私に言いました。

『 それで、俺は今日ようやく“見える人”を見つけたよ。』

Kは、私の顔を見ながら確信を持った表情で私に言いました。

『 人には見える人と、そうでない人の二種類がいるのだろうと思う。
お前は、今日、俺と同じように子供を目撃した。
だから、お前は、俺と同じ種類の人間なんだ。
 俺が見えるものは、お前も見える。
お前が見えるものは、俺も見える。
でも、見えない人は、そんなものはまったく見えない。
見える人と見えない人の二種類だよ。』

それで、Kは過去の経験を簡単に話してくれました。





更新日:2010-12-06 23:26:25

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook