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§(4),バイト海の家

 
   §(4),バイト海の家



 次の日、開店初日で緊張もあってか、朝早く目が覚める。
横を見ると、山上が上下逆になって、大の字で腹を出して寝ている。
小島クンは大人しく横向け寝だ。
 山上がニヤッと笑った。
夢でも見ているのだろう。
幸せそうな笑顔。
バカか、こいつ。
まあ、もうちょっと寝かせておいてやろう。
 6時15分、吉田さんが起こしに来る。

「 朝だぞォ~!」
「 ふあぁぁ~~!」

山上が訳分からん返事をする。

「 今日は海の家の一日の業務の流れを教えるからな。
朝飯食って、7時に玄関集合!」

 ジタバタと準備を整え、7時15分には、海の家やまてつに到着。
まだ、人は少ない。
 吉田さんの指示に従って開店準備を始め、時間を追って業務の内容を変化させて行く。
開店初日には吉田さんが付きっ切りで仕事の指示を出し、次の日には、小島クンが時間帯での業務内容のメモを表にして壁に貼ってくれた。
それを参考に、内容の詳細をフォローして業務を説明する。




     海の家やまてつの業務内容



7:30 海の家やまてつオープン

板戸を開け、椅子や机をセットし、パラソルや浮き輪を浜辺に準備。
トイレとシャワー室の掃除、海岸のゴミ拾い。
歩いている海水浴客の呼び込み。




更新日:2010-11-21 21:48:54

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過ぎ去った季節の中に  ~2,潮騒の夏~