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京介は田村をシカトしチェックアウトの手続きを始めた





『おい!哀川!』






フロントで京介の方を掴む田村・・・







『離せや・・・殺すぞ・・・ガキが』







『な・・なな・・なんだお前!その態度は!』






『静かにせんかい、他のお客様の迷惑やないか・・・アホ』







『・・・』







田村はいそいそと玄関へ出た







その後、田村の運転する車のに乗り辻谷の居る事務所へと向かった






事務所に入ると、中には「有本」がおり、京介を呼んだ








『こっちや』





「有さん来とったんや・・・」







馬鹿でかい、部屋へ通されると、京介がパクられた時に、名前のあがった連中が数名いた







『哀川、お前唄ってないやんな?』







『ええ、勿論、誰一人の名前語ってませんわ』





『よし、信じよう』





有本はそう言いニヤリと笑った





『それでだ・・・中での状況を教えて欲しいんや、この中に名前のあがったものがおるか?』






『ええ、おりますね』






『誰や?』







京介は数名の名を上げた






『で、どうしたんや?』






『知らんと言い続けましたわ』






『ホンマかぁ!』







辻谷は大声をあげ、ガラス製の灰皿をいきなり投げつけてきた





「ヒュン」





灰皿は京介の真横を通り壁へと激突して割れた






「ガシャーン」






『ホンマです、中ではこんな話がありました・・・』






辻谷の灰皿は、ただのアクションである・・京介はそう読んでいた為、淡々と留置所内の取り調べの内容を語り始めた

















『と、言う訳で、飛び火はまず、あり得ません、あるとしたら・・・』





『あるとしたらなんや?』





更新日:2010-11-13 14:31:11

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