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夏休みの始まり。

期末試験の結果も学年上位、プロトライアルも合格。

それなのになんとなく気分の晴れない千鶴。



終業式も終わり、帰ろうと校門に向かうと見慣れた車。


土方が待っていた。



「おかえり。」


「おかえりなさい。」


親友と別れ、土方の車に乗り込む。


「今日は早いですね、歳三さん。」


「ああ、先週来れなかったしな。プロ合格おめでとう。」


「あ、ありがとうございます・・・」


「帰ったら成績表見せろよ?」



「え!?」


「当たり前だろ?俺は千鶴の保護者なんだからな。」


成績は良いのだが、一人暮らしして以来誰かに見せた事がない千鶴は冷や汗をかいた。




自宅に戻り、成績表を土方に見せる。



「こんだけの成績なら、ある程度進学も選び放題じゃねえか?」


しかし、千鶴自身まだ進路の事を全く考えて無かった為、黙ってしまった。



妻・進学・プロサーファー、そして居合。

この一ヶ月で目まぐるしく変わってしまった千鶴は考える暇さえなかった。


「そういえば、歳三さんは先週お仕事忙しかったんですか?」


「ああ、新八の馬鹿が今週土日何があっても千鶴を連れて来いって煩くてな。」



「永倉さんが私に用があるんですか?」


「行きゃあわかるだろ。」


土方はそれしか言わなかった。


更新日:2010-12-06 00:38:43

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