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「禁区」~目覚め~ 3



意識が遠のいていく・・・





暗くて・・




冷たくて・・




何もない世界・・





ここが何処で・・・




何をしているのかすら分からない・・・





ただ、深くて真っ暗な世界へと沈んでいくのは分かる・・・





何か大事なことがあったはずなのに




それが思い出せない・・・





迫りくる暗闇の中




私は心の奥底に感じる何かを感じた・・





それは徐々に頭の中に映像的なものが流れ始めた





全て逆再生しているように感じた




後ろ向きに歩き



誰かと話をしている・・



映像の女の子は赤いドレスを着ている・・・



どこかの部屋に入った・・




いや・・戻った・・





女の子が男の人の上にまたがっている・・・




男の人の首を抑えていた・・・





「辞めて・・死んじゃう・・」








「ズキン・・・」









場面が変わった・・・






さっきのは一体なんだったんだろう・・・






あれ・・思い出せない・・







恐い映画の1シーンのようにも感じていた・・








強い眠気が襲い始める・・






ここで眠ってしまったら、もう目覚めれない気がする・・・





ダメ・・




眠っちゃダメ・・・





首の後ろがぎゅうっと締まるような感覚・・・






脳が凝縮するような感じ・・






心臓の音に合わせて目がグラグラと動く・・・







「ダメ・・離して・・・離して・・」






目に映る風景が薄れていく・・





どんどん遠くなっていく・・・











































更新日:2010-10-08 08:19:39

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