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家に帰って・・私は禁断の扉を開ける決意をした。

いつもは「ただいま」と言って帰る私が何も言わず、ただただ前を見つめていたこと・・・。

「どうしたん?そんな思いつめた顔して・・・」

「・・・うん。ちょっと・・・ネット見てみようかな、って思ってん。」

「ネット?何・・見るん?」
私の異様な空気に気付いたのか、お母さんは私に真剣に向き合う。

「もう・・そろそろ・・私もチャンミンのこと・・・知っていいかなって思ったから・・・。」

「そうなん?でも、まだいいんちゃう?もうちょっと先で。それより、お腹すかへん?」

「う、うん・・・」

私がこんなにも決意して言ってるっていうのに、お母さんは全く違う話に転換して。
私に、チャンミンのことを知られたらまずい何か・・・事実があるのかな・・・?

余計に・・気になって仕方がなくなったよ・・・。

チャンミンは・・・この世にいるの?
ステージの上に立って歌ってるの?

東方神起として活動してるの?


―何よりもチャンミンは・・・今、笑ってるの?―


お母さんが作ったご飯を二人で食べながら、お母さんはさっきとはまったく違う話題をふってくる。
「少女時代ってねぇ・・お母さんももうちょっと若かったら入れそう」とか、なんたら・・ふざけたこと言って・・・。

入れる訳ないやん!って心の中で呟きながら・・やっぱりチャンミンのことが頭から離れなくって・・。

「ねぇ・・・やっぱり・・・知りたい。何があったか知らんけど、でもね、私には知る権利があると思う。この子の為にも・・・。」
そう言ってお腹をさする私。
私だって・・・お母さんになるんだもん・・・強くならなきゃね?

私の決意を示した強い目に断念したのか、急に立ち上がったお母さんは、手にアルバムを持って戻ってきた。

それは・・・チャンミンのことが書かれた新聞記事や、ネットニュースの記事をスクラップしたものだった・・・。


それは・・・あまりにも目を背けたくなる程、受け入れ難いものだったんだ・・。

更新日:2010-09-21 22:48:07

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【東方神起小説】もうここにはいない-続編-