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聖園の名前

 生徒会室にて・・・・




雷 「あら、聖園。なにしていらっしゃるのですか?」

聖 「ああ、これね。今新しい参考書に名前を書いてるんだけど・・・」

雷 「たくさんあるわね、これ全部聖園のかしら?」

聖 「そうだよ~、全部が参考書ってわけじゃないけど・・・・・」

雷 「・・・・・・」

聖 「どうしたの水晶?きゅうにじろじろみて・・・・・」

雷 「聖園の名前って・・・・・簡単ですわね。ほら十しか書いていないから・・・・・」

聖 「あれ?確かにそうだよね。十だけだもん簡単だね。聖園なんて書く気ないし・・・」

雷 「それにしても十と書いて『クロス』と読むなんてずいぶん変わった読み方ですわね。」

聖 「そうなんだよ~なのに本家じゃちっともつっこんでくれないし、蓮君たちなんて全部スルーよ。せめて『へえ~これでクロスって読むんだ~』くらい言ってほしいよ!」

雷 「ほんとうですわね。本家は鈍いんじゃないかしら?それにこれでクロスって読めた人はいないんじゃないかしら?」

聖 「そうそう、みんな『じゅう』としかいわないし、だれも私の名前を漢字で当てたことないくらいよ!」

雷 「でも簡単でいいですわね。私でも水晶って名前を10回くらい書いただけで手がいたくなりますのに・・・」

聖 「でも小学校のころは、みんなから『ペケちゃん』ってよばれていたのよ。十をぺケとみたてて・・・」

雷 「フフフ・・・かわいいじゃない。ペケちゃんだなんて・・・」

聖 「あ~水晶笑ったなあ。ペケだなんてひどくない?名前じゃなくて記号で呼ばれていたんだだよ!!」

雷 「でもなかなかいいとは思いますわよ・・・・」

聖 「そ~かなあ?あんまり気に入らなかったんだけどなあ・・・・・」

雷 「そうですわ!高校生でもあなたに新しいあだ名をつけてさしあげますわ!」

聖 「え~いいよお・・・・・ただでさえみんなから名前で呼ばれてないのに・・・・・」

雷 「遠慮なさらずに・・・・・・え~っとなにがいいかしらぁ?」

聖 「つけるんだったら可愛いのにしてよねクロスにかけてクロちゃんだなんていやだからね!」

雷 「そんな酷いことはしませんわよ。安心なさい」

聖 「なんだか不安だなあ・・・・・」

雷 「いいのが思いつきましたわ!こんなのいかがでしょうか?」

聖 「どんなのどんなの?」

雷 「十をプラス記号に見立てて『プラちゃん』ってのはいかかでしょうか?」

聖 「プ、プラちゃん??」

雷 「そうですわ。なかなかいいのができましたわ。我ながら惚れ惚れするネーミングセンスですわ。」

聖 「す・・・・水晶。」

雷 「あら、聖園。お気に召さなかったのかしら?いいのができたと思いましたのに・・・・・」

聖 「こ・・・・・これ、中学校の時のあだ名だよ・・・・・・」

雷 「ええ!本当ですの?」

聖 「そうだよ。結局私の名前って記号にしかみえないのね。わ~ん」

雷 「ち、違いますわよ。お気を落とさないでください・・・・・」




遥 「俺はプラちゃんはきにいったぜ!」




更新日:2010-08-25 23:42:02

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