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中川とは、オジサン友田とは別の会社のバイヤーで、確か29歳と
か言っていた。茹で卵のカラを剥いたような、ツルリとした感じの
色白の男で、少しズングリムックリした印象だ。大人しそうな雰囲気である。
今日も午後から応援に来ている。
一番頻繁に応援に来るのは友田だが、中川はワンシーズンに1
回くらいしか来ない。ただ、睦子が休んでいる間は、頻繁に来ていて、
睦子の事を凄く心配していたと言う。
「あの人、真面目そうだし、悪くないんじゃない?」
京子にそう言われたが、あまり気が進まない。
ところが夕方の終業時間が近くなってきた頃、中川がレジにいる
睦子と、そのそばにいた和子に声をかけてきた。
「今日、この後さ。良かったら一緒に飲みに行かない?鮎川さんの
全快祝いって事で」
白い顔を赤らめている。
「あっ、それ、いいっすね。俺と石川さんも一緒じゃ、まずいですか?」
そばにいたバイトの工藤が口を入れて来た。
「いや、いいよ。一緒に行こうよ」
2人の会話に戸惑っていると、和子が、
「行こうよう、アユちゃん」
と、同意を求めて来た。そして、睦子が返事をするまえに、
「よし、決定!」と決められてしまった。
まぁ、いいか。断る理由も特に無いし。2人きりで行くわけじゃない。
みんな一緒だもん。
そう思って行ったものの、ちっとも楽しく無かった。
か言っていた。茹で卵のカラを剥いたような、ツルリとした感じの
色白の男で、少しズングリムックリした印象だ。大人しそうな雰囲気である。
今日も午後から応援に来ている。
一番頻繁に応援に来るのは友田だが、中川はワンシーズンに1
回くらいしか来ない。ただ、睦子が休んでいる間は、頻繁に来ていて、
睦子の事を凄く心配していたと言う。
「あの人、真面目そうだし、悪くないんじゃない?」
京子にそう言われたが、あまり気が進まない。
ところが夕方の終業時間が近くなってきた頃、中川がレジにいる
睦子と、そのそばにいた和子に声をかけてきた。
「今日、この後さ。良かったら一緒に飲みに行かない?鮎川さんの
全快祝いって事で」
白い顔を赤らめている。
「あっ、それ、いいっすね。俺と石川さんも一緒じゃ、まずいですか?」
そばにいたバイトの工藤が口を入れて来た。
「いや、いいよ。一緒に行こうよ」
2人の会話に戸惑っていると、和子が、
「行こうよう、アユちゃん」
と、同意を求めて来た。そして、睦子が返事をするまえに、
「よし、決定!」と決められてしまった。
まぁ、いいか。断る理由も特に無いし。2人きりで行くわけじゃない。
みんな一緒だもん。
そう思って行ったものの、ちっとも楽しく無かった。
更新日:2010-09-08 12:27:22