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7.Squall
朝から激しい雨が降っている。風もかなり強くなってきた。
エスカレーター上の窓から外を見ると、まさに嵐だ。
台風が接近している。勢力を増しながら。
最初はゆっくりだった。進路も北上したまま九州を抜ける
予定だった。それがいきなり進路を東に変え、速度も増し、
このままだと関東へ上陸しそうだ。
朝の予報では、まだ何とも言えない状況だったのが、
時間が経つにつれ、状況が怪しくなってきた。
「何だか、不安ねぇ。大丈夫かしら?」
万券を数えながら、浜田が言った。
さすがにこんな日だけにお客は少なかったが、それでも
いない訳ではないのだから驚く。
店内のBGMに混ざって、時々物凄い風の音が聞こえて
くるので、どうしても恐怖心を煽る。
午後3時半。
いきなり店内の電気が消えた。
「きゃぁ~」
と、女性の何人かが小さな悲鳴を上げた。
停電だ。
非常灯だけが見える。真っ暗ではない。
「おーい、みんな、大丈夫かぁ」
主任の野太い声がフロアに響いた。
「大丈夫でーす」
と、口々に言う。
朝から激しい雨が降っている。風もかなり強くなってきた。
エスカレーター上の窓から外を見ると、まさに嵐だ。
台風が接近している。勢力を増しながら。
最初はゆっくりだった。進路も北上したまま九州を抜ける
予定だった。それがいきなり進路を東に変え、速度も増し、
このままだと関東へ上陸しそうだ。
朝の予報では、まだ何とも言えない状況だったのが、
時間が経つにつれ、状況が怪しくなってきた。
「何だか、不安ねぇ。大丈夫かしら?」
万券を数えながら、浜田が言った。
さすがにこんな日だけにお客は少なかったが、それでも
いない訳ではないのだから驚く。
店内のBGMに混ざって、時々物凄い風の音が聞こえて
くるので、どうしても恐怖心を煽る。
午後3時半。
いきなり店内の電気が消えた。
「きゃぁ~」
と、女性の何人かが小さな悲鳴を上げた。
停電だ。
非常灯だけが見える。真っ暗ではない。
「おーい、みんな、大丈夫かぁ」
主任の野太い声がフロアに響いた。
「大丈夫でーす」
と、口々に言う。
更新日:2010-08-25 22:14:37