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小説

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ホテル


水の流れるような音で、目が、覚めた私は
ここが、何処なのか分からなかった。

広いベッドに、寝かされている。服を着たままで。

すると扉が開いて、バスローブ姿の津島課長。

「目が、覚めたかな ? 」

「あの・・・私・・・」

「かなり飲んでたよ。送って行こうにも
君のマンションも分からないし・・・。
店長に電話して聴こうかと思ったんだけど
変に、勘繰られても君が、困るだろうと思って」

「すみませんでした。私、帰ります」

「あぁ、いいよ。君は、今夜は、ここに泊まりなさい。
先に、支払いも済ませてあるから、ここから店に行けばいい」

「でも・・・」

「地下鉄 ? バス ? もう、両方ともないと思うよ。
僕は、タクシーで、帰るから」

「・・・あのう、本当に、いいんですか ? 」

「勿論だよ」

「お願いが、あるんですけど」

「何 ? 」

「私が、シャワー浴びるまで、ここに居てもらえますか ? 」

「どうしたんだ。ひとりじゃ怖いのか ? 」

「はい・・・」

「分かったよ。さっぱりしておいで」

バスルームの狭さから考えても、ここが、普通の
所謂シティホテルだということが、分かる。
課長は、酔った私をいかがわしいホテルに連れて来た訳じゃない。

それが、逆に私の気持ちを心地好く刺激していた。

シャワーを浴びて髪も乾かして、バスローブだけを纏って扉を開けた。

課長は、既に、スーツに、着替えていた。

「さっぱりしたかな ? 僕は、帰るから、ゆっくり眠るんだよ。じゃあ」

そう言いながら、椅子から立って歩き始めた津島課長に、私は・・・
思わず、背中から抱き付いていた。

「帰らないで、ひとりにしないで・・・」

「ほら、子供みたいなこと言ってないで・・・」

振り向いた津島課長の首に腕を回して私からキスしていた。

「寧々さん、どうなっても知らないよ。僕は、構わない。でも君は」

「どうなってもいいの。課長が好きだから・・・」

課長は、体の芯まで蕩けるようなキスをして私を抱き上げた。
ベッドにそっと降ろされて、せっかく身に着けた全ての物を脱ぎ捨てた。

更新日:2010-07-22 01:27:58