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タイトルなし
はっ
交流はうとうとしていた。日曜朝の報道番組を見ながら、船を漕いでいた。
ふっ!んーん…
伸びをしてみる。
「お姉ちゃん、お昼ね、おうどんでいい?」
台所から通果の声がする。
「なんでも良いわよ」
「じゃ、おうどんにするね」
夕がどこからかうどんを貰ってきたのは知っていた。やがて、金属の器に水が溜まる音がした。今、家には二人しかいない。両親は仕事で、夕も仕事。ふおんの補習をやっていた。
交流の今日の予定は何もなく。久々に怠惰な時間を過ごしていた。
キンコーン
呼び鈴。
「私が出るわ」
そう言ってインターホンに出る。
!
思わずぴくっとなる。インターホンのカメラが捉えたのは、何人もの背広を着た男だった。
『三日科交流さんのお宅ですね』
交流の応えを待たずに言う。
『警察の者です』
手帳を開いてみせる。
『三日科交流さんに証券取引法違反で逮捕状が出てます』
白い、薄い紙を出す。
『我々も手荒な真似はしたくありません。ドア、開けてもらえますか?』
「お姉ちゃーん、誰だった?」
通果の声が遠くに聞こえた。
はっ
交流はうとうとしていた。日曜朝の報道番組を見ながら、船を漕いでいた。
ふっ!んーん…
伸びをしてみる。
「お姉ちゃん、お昼ね、おうどんでいい?」
台所から通果の声がする。
「なんでも良いわよ」
「じゃ、おうどんにするね」
夕がどこからかうどんを貰ってきたのは知っていた。やがて、金属の器に水が溜まる音がした。今、家には二人しかいない。両親は仕事で、夕も仕事。ふおんの補習をやっていた。
交流の今日の予定は何もなく。久々に怠惰な時間を過ごしていた。
キンコーン
呼び鈴。
「私が出るわ」
そう言ってインターホンに出る。
!
思わずぴくっとなる。インターホンのカメラが捉えたのは、何人もの背広を着た男だった。
『三日科交流さんのお宅ですね』
交流の応えを待たずに言う。
『警察の者です』
手帳を開いてみせる。
『三日科交流さんに証券取引法違反で逮捕状が出てます』
白い、薄い紙を出す。
『我々も手荒な真似はしたくありません。ドア、開けてもらえますか?』
「お姉ちゃーん、誰だった?」
通果の声が遠くに聞こえた。
更新日:2010-07-11 00:57:45