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どうやら私は
デスクに伏せたまま
寝てしまっていたらしい。

手元に先程まで持っていた時計が転がっている。

肩の辺りから
先程香った匂いがして
慌てて飛び起き
辺りをキョロキョロと見渡した。

これは…これは…!!

「おはよう」

『…………?!』

私の目は声の主に釘付けだ。

「よく寝てたみたいだから起こさなかった…でも。
先に上がっていいって言ったよな?」

『いやっ…それはですねっ…』

デスクに両手を突いて立ち上がろうとしたら
何かが私の足元にハラリと落ちた。

んっ……?

足元に落ちた黒い物を拾い上げると
それは所長のジャケットだった。

手に取ったジャケットから
ふんわりと香る所長の匂い。



更新日:2009-07-11 01:57:17

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