• 1 / 30 ページ

見つけたよ!

挿絵 300*300

「見てごらん、ミモマム。あの家だよ」

「家中、明かりがついているから、きっとあの家にちがいないわね。
オコチカバー、さあ早く行きましょう」

木の枝にとまって、ひといきついているオコチカバーを後にのこして、
ミモマムはツバメのように飛んで丘を下って行きました。
オコチカバーは、おくれちゃたいへんと、あわててミモマムの後をおい、
二人は一けんの家の入り口に着きました。

「さあ、どこから入ろうかしら?」

ミモマムは考えました。

オコチカバーはぐるりと家のまわりをまわって、屋根の下のかべにとりつけた、
空気口を見つけました。

「あそこから入ろう。
じゅうぶんな大きさだから、すっと入り込めるぞ」

二人は空気口から入ってキッチンのテーブルの上にまいおりると、
家の中はしーんとしずまり返っていました。

「まさに、あらしの前のしずけさね。
とにかく間に合って良かったわ」

二人はほっと息をつきました。

更新日:2010-06-14 14:04:37

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook