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ここにくるまでに、ここの校門を見つけるのに1時間かかった。

始めあの場所から式場を行こうとした
蓮はおそらく入学式はアリーナかなんかでやっているだろうと思い少し放れた野球ドームみたいな所へ行った。しかし一周しても入学の文字すら目につかなかったため、校舎に戻り校門をさがした、そしてやっと
『第3回私立炎陽学園高等学校入学式』の文字を見つけたのである。

「ドームを回るのに20分、戻って校門を探すのに40分・・・」
つらかった、どれだけ走っただろう、
蓮は時計を見た。10時を過ぎていた。
「入学式、終わっちまったじゃねえか・・・」
笑う気力すらない。初日から恥かくの決定だ・・・
いっそ今日は欠席しちゃえと思ったが、そういうわけにもいかない。
しかしまだ朝のショートタイムには間に合うかもしれない。いや間に合いさせねば、これ以上恥をかくだけはごめんだ・・・
そんなことを思いながらも門をくぐる。
「はあ、ちきしょーほんとうについてねえぜ。」
初日からこんな大変な目に合わされるとこの先が思いやられる。まだ10時すぎだというのに今日のぶんの体力のほとんどを使ってしまったような気がした。

校舎の入り口に差し掛かって蓮は入学証をだした、
「俺のクラスは・・・1年95組?そんなんあるのかこの学校は。」
一見ふざけた数字のようにみえるがこの校舎をみると、分からないでもない。
蓮は校舎の中に入った。


「す、すげえ~」
ここは高級ホテルかっていうくらい広い敷地があった。
しかしはっと気がついた
こんなこと言ってる場合じゃねえ。しかしどうすんだよ?95組なんてどこにあんだよ~
こんなことを思いながらも、見回してみた。ちょうど校舎のマップがある。蓮はすぐさま手に取り猛ダッシュで教室をめざした。
蓮は5階にある95組をさがしていた、が・・・
「なんだよコレ、ぜんぜんあてにならねぇじゃねえかよ。」
地図をみても分からない、教室の位置はわかるのだが、自分のいる位置が分からない。
「ええっと、あそこに視聴覚室があり・・・あそこに家庭科室があり・・・ん?ここか?いやこっちか?」
おんなじような場所がおおいためなかなか教室が見つけられない。どこをいってもおんなじ様なところをぐるぐると回っているようだった。
「困ったな、こんな調子じゃショートタイムに間に合いそうにないぜ・・・いやそれだけは避けたい、なんとしても95組をさがすんだ!」
そうして蓮は猛ダッシュで廊下を駆け抜けた。
(ちきしょう!どこにあるんだよ?)
あたりをみながら蓮は走っていた。
ちょうど曲がり角があり蓮はそこを曲がろうとしていたがそのとき!
急にかどから人が現れた。蓮はすぐさま気づいたが・・・

ドォン!

「ぐあっ!」
「きゃあ!!」
蓮はあしを止めようとしたがすでに遅かった。たちまち二人はぶつかって倒れた。蓮は背中を強く打ち付けるように倒れた。

・・・なんだろう。すぐに気がついた。俺の上になんかのっかってる。さっきぶつかったよな?きゃあとかいっていたし女子とぶつかったのか?
「う~ん」
うなりながら目を開けてみる。
「大丈夫ですか?怪我はないですか?」
蓮が聞いてみる。結構強く打ち付けたのかまだボーとしている。ああいてぇ、
「すみません、急いでいたものですから。」
ぶつかった相手が答えた。声が高いから女子らしき人かな?蓮がそう思いながらもその女の子を気にした。
「あのぅ、怪我はありませんか??」
女の子が聞いてくる、ええ大丈夫ですよと言おうとしてその女の子を見た、が蓮はそれどころじゃなくなった。
さらさらとした長い黒髪に、吸い込まれそうなほどのくろい瞳。蓮は肝をぬいた。
(か、か、か、かわいい~!こんなかわいい子はじめてだ!・・・やべ・・・・・・・かおが・・・ちけぇ・・・)
かわいい子を目の前にして、蓮は言葉を失った。こぉんなかわいい子とおんなじ学校に行けるなんてサイコーだ!ネクタイをみれば一年生だな・・・やったぜ親父!俺は予想以上の学園生活をおくれそうだぜ。
「あのぉ、大丈夫ですか?さっきから私の顔ばっか見て、そんなに強く打ち付けたんですか?」
蓮ははっとした。というか顔が近い!蓮はそっぽを向きながら、なかなかでない声で
「あ~うん、大丈夫ですよ。」
といった。するとあるとに気がついた。
さっきから俺にのっかっているんだが・・・気づいてるかな?
「よかったぁ、遅刻していたものでつい。」
その子がいったが、蓮はそんなこと耳に入らなかった。
今気づいたが、この状況といい状態といいわかっているかなぁ?絶対誰かに見られたら誤解されるって・・・
「あのぉ~どうしたんですか?さっきからきょろきょろして・・・」

更新日:2010-08-08 14:05:36

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