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第7話 部活

すっかり疲れた蓮だがまだ2時限目をおえたばかりであった。
体育も疲れたし、ああ~夜までもつかなあ、
机で倒れている蓮に蜜柑がやってきた。
「ねえ、さっきはすごかったね。さっきの記録学年記録だって、よかったね。」
「うん、蜜柑が応援してくれたからだよ。」
「ありがとう。私もがんばれたのも蓮が応援してくれたからだよ。」
蜜柑が笑顔になる。まあそういってくれるだけでうれしい。
しかし学校というものはなかなかなれないもので、3日目なのにかなりしんどい。
テンションもあがんないし、ああ!!もう疲れた!!
そう思っていると大塚先生が教室に入った。

「え~今日の授業は終わりですが、君たちは今日、部活決めをしてもらいたいと思います。」
石塚先生が言う。
部活かぁ~何部に入ろうかな・・・
蓮もさっそくやりたいことを探していた。
「正式には今週中に部活を決めても良いですが、今日は上級生が企画してくれたいわゆる学園祭みたいなのがあります。」
ああ、そういえば保健の川崎先生も言っていたな。学園祭だから楽しいのかな?
「この行事は、まあ、いわゆる部活の発表会みたいなものです。いまから午後5時まで行う予定です。」
蓮はとけいをみた。まだ11時いってない・・・
「部活の数は900以上あるから全部回るのは難しいので、パンフレットを良く見て回りましょう。」
いつの間にか部活案内のパンフレットが配られていた。いがいと厚い。
「基本的に所属の有無は自由です。逆に2つ以上の掛け持ちもOKですが、無理のないようにしましょう。あと希望の部活がない場合は作ることもかのうです。ただし今まで1年生で設立した人はいませんが・・・。では解散してください。帰宅は自由です。」
そういうと皆がいっきに席をたち騒がしくなった。
蓮はペラペラとパンフレットを見ていた。
へえ~いろんな部活があるもんだ。オーケストラ部、野球部、サッカー部・・・
なかにはレーシング研究部とかアイドル応援部、二次元崇拝部なんてマニアックなものもある。
とにかくたくさんありすぎである。900以上もあれば困ることはまず無いだろう。
そう思いながらも蓮はパンフレットを見ていた。
「ねえ、蓮。外に行って見に行かない?」
蜜柑が話しかけてきた。蓮はみるのをやめて
「うん、じゃあいこうか。」
と言って立ち上がった。
「楽しみだね。どんな部活があるのかなぁ?」
「ここの部活は種類が豊富だよね、蜜柑は中学のころ何部をやっていたの?」
歩きながら蓮がきく。蜜柑は少し間をあけながらも答えた。
「私ね中学校までバンド部に所属していてギターを担当していたの、ガールズバンドだったんだけどね。」
「へー意外だね。蜜柑がギターをやっていたなんて。」
蓮も知らなかったのでこれには少し驚いた。
「そうかな?でもみんなで演奏している時が一番楽しいときなんだよね。」
蜜柑がうれしそうに言う。
みんなで演奏か・・・たのしそうだなぁ。蓮もひそかに思っていた。
「―蓮は部活やっていたの?」
蜜柑が聞いて来る。
「俺、部活やっていなかったんだよね、しいていうなら帰宅部かな・・・」
すこし恥ずかしそうに蓮が言う。
「じゃあ蓮の気に入った部活が見つかるといいね。」
笑顔で蜜柑が言う。蓮はすこし顔が赤くなった。

更新日:2010-06-12 09:41:58

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