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「あっつい!!!」
蓮が起きた。どうやら夢を見ていたようだ。蓮もすぐに我に変える
「はあ、はあ、ゆめかぁ。しかしここはどこなんだ?」
よくよくみてみると医療器具がたくさんある。それにちょっとアンモニアの匂いがする。いつのまにかベッドの上にいるし、いったい何が起きたのかさっぱりわからない。とりあえずここは病院かなにかであろう。なんでこんなところで寝ているんだ?
しかもかなり汗かいている。服を着替えたい。
「あれ?おきたぁ?」
知らない人のこえに少し驚く。
「―よかったぁ。心配したんだよ。」
ようやく顔が見えた。しかし蓮には誰なのかさっぱり分からない。
「あのーどちらさまですか?」
ちょっと警戒しながら聞く。
「驚かしてごめんなさい。私はここの学校の保健室の先生を勤める川崎由子(かわさきゆうこ)といいます。君は蓮くんだよね。」
「そ、そうですけど、どうして俺の名前を・・・」
いきなり知らない人から名前を呼ばれたら誰だってこうなる。まあ先生だからっていうのもあるが、2万を越す生徒を1人1人覚えているはずが無い。
「君のことは静岡さんから聞いているよ。今見る限りではだいぶ回復したみたいね。。」
蜜柑?蜜柑がおしえたのか。
「あの~どうして俺がこんなところにいるんですか?それに回復って、なにかあったんですか?」
「君、何も覚えてないの?」
蓮がきくとすぐ返事が返ってきた。蓮は静かにうなずいた。覚えていることといったら。学校についたときまでだ、それ以上はよく覚えていない。もうろうとしか覚えていない。
「―しかたないわね。君が体育館で倒れたのは覚えてる?」
蓮は首を横にふる。
「君が昨日の4時限目の終わったときに急に倒れちゃったの。理由は脱水症状なんだけど・・・それでここに運ばれて今に至るわけ。」
俺が急に倒れた?ぜんぜん覚えがない。ただ最後にみたのは・・・たしか・・・蜜柑?だったかな?
「それにしてもかなり危ない状態だったのよ。あのときに傍にいた静岡さんによくお礼を言うべきよ。彼女の適切な判断が無かったら蓮くんは死んでいたかもしれないのよ。」
そうか・・・そんなやばい状態だったのか・・・あとで蜜柑のお礼を言わないと。
それに蜜柑と話すときも素っ気なかったよな・・・ちゃんと謝らないと。
「今蜜柑はどこにいるんですか?」
「彼女なら昨日帰ったわよ。」
昨日?蓮は時計をみた。7時30分をさしていた。もちろんこの明るさは朝だ。そうか、1日も寝ていたんだな。
気がついたら入学2日目が終わっていた。蓮もなんか寂しく思う。こんなに1日が早く思えたのは初めてだ。
「だけど、元気で何よりだわ。いちじはどうなるかと思ったけど。今の状態を見ると大丈夫そうね。」
川崎先生が笑顔で言う。蓮も少し笑顔になった。
「もう出ていいですかね?」
「いいけど、今日何があるか覚えてる?」
全くおぼえていない。蓮は手を振り。
「今日から、本格的に授業が始まるわよ。それに部活決めの学園祭もあるし今日も忙しい一日になりそうね。」
もう昨日みたいな一日はこりごりだ。蓮はお礼をいって保健室を出ようとしたとき。
「あ~そうそう。一昨日に酔っ払った学生がいたっていっていたけど。蓮くんしらない?きいたところによると1年生だっていっていたけど・・・。」
酔っ払い?ってまさか!!昨日の俺ぢゃね?確かにあのときは千鳥足だったんだけどぉ・・・
「う~ん、知りませんねえ。このご時勢に飲酒をするなんて悪い奴ですね~見かけたら注意しておきますよ。」
「ほんとう?蓮君笑ってるけど・・・まあいいわ、早く静岡さんに元気な姿みせてあげなきゃね。」
何とかごまかした蓮は保健室を後にした。
「あぶね、あぶね。先生も鋭いなぁ~。」
まだ軽い立ちくらみがするが、昨日のあれに比べたらどぉってことはない。そう思い前を見ると水道が・・・
「あ、あ、あ、あった!!!水だ水だ!!。」
そういって蛇口をひねる。冷たい水が出てきた。蓮はコップ一杯の水を飲む。
「うまい!こんなにおいしい水ははじめてだぁ!!」
歓喜にひたりながらごくごく飲む。改めて水の大切さを知った瞬間であった。

ある程度水も飲み終えた。
「よし、教室に戻らないと。」
さすがに今日も遅刻をするわけにはいかない。蓮急いで教室に行った。

更新日:2010-06-06 19:33:49

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