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なんとか気力だけでたえていた。
「地獄だ・・・まるで灼熱の地獄。」
なんでもない日々が地獄とかんじる初めての瞬間であった。もう口はカラカラで唾液すらでていない。しかし皆に心配はかけたくないのでなんとか普通の姿勢で耐える。
ゴーン ゴーン
やったチャイムが鳴った。蓮はよろよろと立ち上がり水道をめざそうとしたそのとき。
「おはよう、蓮。今日おそかったね。どうしたの?」
静岡蜜柑だ・・・ここのタイミングできたか・・・
「あ、おはよう。今日、寝坊したんだよ・・・あははは・・・」
完全にえがおが引きつっている。
「蓮、声がかすれてるよ。風邪でもひいたの?」
心配してくれてるのはすごく、すっごくうれしい、でもね俺水場にいかないとぉ・・・
「あ、うんそうなんだ、湯冷めしちゃってさ。」
この時期に湯冷めするか?まあいい、今はそれどころじゃない。
「大丈夫?それより次の時間、また体育館だよ。一緒に行かない?」
「う・・・ん、じゃ・・・あ、一緒にいこおかぁ・・・」
もうなに言っているか自分でもよくわからない。体育館に行く前に水・・・蓮は水道まで行き蛇口をひねた。
「あれ・水が・・・・・・でない??」
蓮は焦りまくった。どうしてでないんだ?もうわけがわからない。
「今日は水道検査のためトイレ意外水が出ないんだよ。今日の朝先生がいっていたじゃん。あ、でも蓮遅刻したから知らないね・・・水が欲しかったら購買で買ってくださいだって。」
ああ、購買ね。蓮はポケットから財布を出そうとした。
「な、ない・・・俺の財布が・・・。」
しまった、寮に置き忘れた。今からとりに行く時間などあるはずがない。これはかなりやばいことになってきた・・・もうろうとしながら蓮がおもう。
「水なんてあとからでものめるよ。早く体育館に行こうよ。」
蜜柑が言う。蓮も時計を見た。もう時間がない、ふらふらしながら体育館に向かう。
「どうしたの?熱でもあるの?顔が真っ赤だけど・・・」
心配そうにいってくれるのはありがたい。しかしだな・・・・
「大丈夫だ・・・」
もう返事する気力もない。自分のことで精一杯だ。授業は40分。それが終われば昼の休憩だ。がしかしこの状態ではいつ倒れてもおかしくない。
「くっ!」
蓮が唸る。もう声もぜんぜんでない。しかし根性でなんとかして体育館までいかないと・・・
しかし蜜柑にも心配かけられず、ばれないように移動する。ちょくちょく蓮の不審な動きは蜜柑の目に止まったが、何とか体育館についた。
もう気持ち悪くて吐きそうだ。こんなのが40分も続かれるのはかなりキツイ。先生の話もぜんぜん聞けない。蓮はずっと下をむいたまま動かなかった。
ゴォーン ゴォーン
ついに4時限目も終わった。蓮は意識もほとんどないまま、立つ。こうして立っていることもほぼ奇跡だ。
「・・・・・・」
ずっと黙ったまま動かない。目も開いたままである。
「れぇーん、お昼食べに行こうよ。」
蜜柑が蓮に近寄る。
「水・・・」
蓮がつぶやく。もう蓮の意識は無いに等しい。
「水だったら食堂にあるから行こうよ。」
蜜柑はうれしそうだ。よっぽど昼食が待ち遠しかったのだろう。
「水を・・・・・・・くれ・・・」
かすれた声でいう。
「もお~なんだか変だよ、早くしないと行っちゃうよ。」
蜜柑が早々と歩く。しかし蓮はよろよろとかなり遅い。
「れぇ~ん、いっちゃうよぉ~」
笑顔で蓮の方向に向く。
ああ・・・いっちゃうのか・・・もうだめだ・・・最後に蜜柑の笑顔がみられてよかった・・・・
わずかな意識で蓮が思った瞬間。
「た・・・す・・・け・・・て・・・」
蓮は蜜柑に手を伸ばした。しかしそのまま・・・
バタッ
崩れるように倒れた。
「蓮、蓮、大丈夫?しっかりして!。」
蜜柑が蓮に近寄る。あまりの急な出来事に蜜柑もパニック状態になる。
「蓮?蓮ったら!」
返事は無い。まるで死んでいるかのようにぐったりしている。蓮の体を揺らしても全く動かない。
「どうしたの蓮。おきてよぉ。」
全くの無反応。蜜柑は最悪の事態を想定した。
「嘘・・・そんな・・・」
一気に顔が真っ青になる。
「きゃああああああぁぁぁぁぁ!!蓮!!」
蜜柑の叫びが木霊する。蜜柑の目には涙が流れていた。
「地獄だ・・・まるで灼熱の地獄。」
なんでもない日々が地獄とかんじる初めての瞬間であった。もう口はカラカラで唾液すらでていない。しかし皆に心配はかけたくないのでなんとか普通の姿勢で耐える。
ゴーン ゴーン
やったチャイムが鳴った。蓮はよろよろと立ち上がり水道をめざそうとしたそのとき。
「おはよう、蓮。今日おそかったね。どうしたの?」
静岡蜜柑だ・・・ここのタイミングできたか・・・
「あ、おはよう。今日、寝坊したんだよ・・・あははは・・・」
完全にえがおが引きつっている。
「蓮、声がかすれてるよ。風邪でもひいたの?」
心配してくれてるのはすごく、すっごくうれしい、でもね俺水場にいかないとぉ・・・
「あ、うんそうなんだ、湯冷めしちゃってさ。」
この時期に湯冷めするか?まあいい、今はそれどころじゃない。
「大丈夫?それより次の時間、また体育館だよ。一緒に行かない?」
「う・・・ん、じゃ・・・あ、一緒にいこおかぁ・・・」
もうなに言っているか自分でもよくわからない。体育館に行く前に水・・・蓮は水道まで行き蛇口をひねた。
「あれ・水が・・・・・・でない??」
蓮は焦りまくった。どうしてでないんだ?もうわけがわからない。
「今日は水道検査のためトイレ意外水が出ないんだよ。今日の朝先生がいっていたじゃん。あ、でも蓮遅刻したから知らないね・・・水が欲しかったら購買で買ってくださいだって。」
ああ、購買ね。蓮はポケットから財布を出そうとした。
「な、ない・・・俺の財布が・・・。」
しまった、寮に置き忘れた。今からとりに行く時間などあるはずがない。これはかなりやばいことになってきた・・・もうろうとしながら蓮がおもう。
「水なんてあとからでものめるよ。早く体育館に行こうよ。」
蜜柑が言う。蓮も時計を見た。もう時間がない、ふらふらしながら体育館に向かう。
「どうしたの?熱でもあるの?顔が真っ赤だけど・・・」
心配そうにいってくれるのはありがたい。しかしだな・・・・
「大丈夫だ・・・」
もう返事する気力もない。自分のことで精一杯だ。授業は40分。それが終われば昼の休憩だ。がしかしこの状態ではいつ倒れてもおかしくない。
「くっ!」
蓮が唸る。もう声もぜんぜんでない。しかし根性でなんとかして体育館までいかないと・・・
しかし蜜柑にも心配かけられず、ばれないように移動する。ちょくちょく蓮の不審な動きは蜜柑の目に止まったが、何とか体育館についた。
もう気持ち悪くて吐きそうだ。こんなのが40分も続かれるのはかなりキツイ。先生の話もぜんぜん聞けない。蓮はずっと下をむいたまま動かなかった。
ゴォーン ゴォーン
ついに4時限目も終わった。蓮は意識もほとんどないまま、立つ。こうして立っていることもほぼ奇跡だ。
「・・・・・・」
ずっと黙ったまま動かない。目も開いたままである。
「れぇーん、お昼食べに行こうよ。」
蜜柑が蓮に近寄る。
「水・・・」
蓮がつぶやく。もう蓮の意識は無いに等しい。
「水だったら食堂にあるから行こうよ。」
蜜柑はうれしそうだ。よっぽど昼食が待ち遠しかったのだろう。
「水を・・・・・・・くれ・・・」
かすれた声でいう。
「もお~なんだか変だよ、早くしないと行っちゃうよ。」
蜜柑が早々と歩く。しかし蓮はよろよろとかなり遅い。
「れぇ~ん、いっちゃうよぉ~」
笑顔で蓮の方向に向く。
ああ・・・いっちゃうのか・・・もうだめだ・・・最後に蜜柑の笑顔がみられてよかった・・・・
わずかな意識で蓮が思った瞬間。
「た・・・す・・・け・・・て・・・」
蓮は蜜柑に手を伸ばした。しかしそのまま・・・
バタッ
崩れるように倒れた。
「蓮、蓮、大丈夫?しっかりして!。」
蜜柑が蓮に近寄る。あまりの急な出来事に蜜柑もパニック状態になる。
「蓮?蓮ったら!」
返事は無い。まるで死んでいるかのようにぐったりしている。蓮の体を揺らしても全く動かない。
「どうしたの蓮。おきてよぉ。」
全くの無反応。蜜柑は最悪の事態を想定した。
「嘘・・・そんな・・・」
一気に顔が真っ青になる。
「きゃああああああぁぁぁぁぁ!!蓮!!」
蜜柑の叫びが木霊する。蜜柑の目には涙が流れていた。
更新日:2010-06-05 17:55:10