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第3話 蜜柑の秘密

蓮と蜜柑は廊下を歩いていた。
なんかみんながこっちをじろじろ見ている。
「蓮君ってこの学校で有名なの?みんなこっちをみているけど。」
「違うよ、そ、そのほら・・・」
みんな俺を見るわけないぢゃん!
「―君をみているんだって。俺じゃないよ。」
「え、どうして?」
かわいいからにきまっているだろ、なんていえねえよな・・・言ったとたん変な奴におもわれるし・・・。
「ほらぁ、君こそ有名なんじゃないかなあ。」
今はそうでなくてもじきそうなるよ。
しかしこんなに見られると恥ずかしい。特に男子共は嫉妬オーラをガンガンはなってる。
「そうかなあ・・・・」
蜜柑が言う。蓮もうんうんとうなずく。
早くこの場所を抜けたい。そう思いながらも軽く早歩きをした。
しかし広いなあ、どこまで続くんだろ。静岡さんはこの学校のことをよく知っているなあ。
「ねえ、まだつかないの?」
「もうちょっとかなあ・・・」
もうちょっとならいいや。蓮もそんなことを思っていた。
しかし蓮は不思議におもった。こんな学校無料だとすれば。どうやって学校を維持していくのかと。生徒数はおそらく万は行っているであろう。ああ、ますます不思議な高校である・・・これ以上考えていると頭が痛くなる。
いまいちよく分からない高校だがとりあえず素直にすごいと受け止めるとするか。
「蓮君こっちだよぉ」
蜜柑の声がする。あんなかわいい子が蓮と呼んでくれているんだ。素直に喜ばないと。
「ああ、悪い悪い。」
かどを曲って真っ直ぐ行けば食堂があった。

更新日:2010-08-12 02:15:09

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