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ブルーマーダー

僕達三人が、教室に向かって廊下を歩いていると、廊下に見覚えのある物が落ちている。
そう、紫のスカートだ。しかも、無造作に投げ捨てられているのではなく、丁寧に置かれてある。

「お兄ちゃん!紫のスカートあったよ」

うれしそうにスカート拾い上げて、小走りで僕の目の前にスカートを差し出す紫に、僕は呆れた。

「あのなー、紫、この状況は、どう考えても『女子生徒のスカートに執着している変態講師が喜ぶ!』みたいに見えるんだけど」
「え?お兄ちゃん、うれしくないの?」
「いや、スカートが見つかってうれしいよ」
「でしょ?柿本君も、いっしょに喜んで!」
「……は、はぁ」

何と答えて良いのか?困惑する柿本君に同情する。
一緒に喜ぶとは、どう喜べばいいのか?
もしかして、ここで三人で手を繋いでスキップしながらグルグル回れば良いのだろうか?
これだから、時々、紫の事が心配になる。

「紫、スカートも見つかったし、とりあえずスカートはいとけ!」
「えー、紫、ブルマ気に入ってるんだけど」
「は?」
「紫、体育の授業出てないから、ブルマなんて穿くの滅多にないから」
「穿いてみたら、気に入ったというわけか」
「そう」
「勝手にしなさい。でも、そんな格好で出歩くなよ」
「わかった!お兄ちゃん」

満面の笑みでスカートを抱きしめる女子校生ってのは、いかがなもんだろうか?
しかも、ブルマ姿でいる事に喜びを感じてる。
はっきり言って、狼の群れの中に喜んで飛び込んで行く羊のようなものだ。
今まで、痴漢にあった事も無いのが不思議なぐらいなのだ。

更新日:2010-06-19 16:58:16

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