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ゆらぐ


オッサンの町の、祭りの準備が始まりました。
オットのひとは、その手伝いをしに行ったりしています。
あのひとは、あのひとなりに、オッサンの遺志を尊重している。
町内の人たちにも、受け入れられている。


我が家の松の木が、花咲き放題になっています。 (花って感じではないのですけれど)
生垣の木も、のび放題。

庭師だったオッサンがいなくなった途端に、これか……。

オッサンの相棒だった方に、家の庭をお願いしました。
松の木の異常な開花は、風に揺らされて、根が座っていないせいだとのこと。
そのかたに、庭のことをお願いしました。
「早すぎるやろ……」 と、悲しそうにおっしゃっていた。


……生命保険のはなし。
入っていたら、受け取り人は、私の母になっていたのだと思います。

解約されていて、良かったのかもしれない。
入っていたら、ひと悶着ありそうだから。
オッサンのいうとおりに、店を一年くらい開放することは出来ただろう。
そして残りは、家族の方に差し上げていただろう。
でも絶対に、親族の方は、おもしろくない思いをしただろう。


母とそんな話をしていたら、私の頭の中に、
橘いずみの 【生活】 という歌の、ワンフレーズが流れました。

―――――――――――――――――――
生活は続いてる 愛なんてちっぽけなのかな
夢のようなこの街で ぼんやりと立ち止まる
―――――――――――――――――――

うっかり母の前で歌ってしまって、泣いてしまいそうになりました。

誰かを失っても、生活は続いていく。
しっかりと、生きていかないと……。

しっかりしろ、俺。

更新日:2010-05-10 15:36:44

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