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鳥を人に育てるAちゃん

 Aちゃんとは高校時代からの友人だ。

「ドラえもんより小さい!」と豪語するだけあって、彼女の身長138cmより小さい人は少ないだろう。私も150cmしかないのでかなり小さい方だが、彼女に言わせると「ぜいたく」なのだそうだ。

 その小ささゆえ、若い頃は「子供が可哀相だから」という理由で、背丈が180cm以上の人と結婚すると宣言していたのだが、私と《類とも》だけあり、未だに独身道を貫いている。

 彼女が結婚できない(あるいはしない)理由その①
 無類の鳥好きであること。

 動物好きな人の特徴は、いつまでも動物の話を続けられること。たとえ相手がそれほど動物に興味がなくても一向に構わず、いつまでも、いつまでも続く。

 やれ、「鳥を人に育てる」(鳥が飼い主を本当の親だと思い込むことを指す)だの、やれ、鳥が発情期であそこを手に擦りつけて来るだの、やれ、変な言葉を覚えて「おはよう、お帰り」などと、朝帰りを示唆することを言うだの、際限がない。

 もちろん、「へえっ!」と感心することも多いし、それなりに楽しい話も聞けるのだが、さすがに何時間も聞かされるとたまらない。

 よく、動物を飼うようになると婚期を逃すという人がいるが、逆も言える。

 結婚したくないという意思表示、即ち、“動物を飼っているから結婚できない”と、世間へアピールしているのかもしれない。独り身の寂しさは、ペットが紛らわしてくれるからいいの、と。


更新日:2010-05-30 16:04:23

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