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トラブルコール

 いつもと違った布団の触感、いつもと違った天井が見えてくる。
そうだ、俺は七ツ矢姉妹の家にいるんだった。一応義理の家族になったんだ。まだ1/7の了解しか得てないけどな……。
とにかくまだ新生活は始まったばかりなんだ。時間をかけて残りの6姉妹と打ち解けていけばいい。
 朝早く起きた俺は人の気配がするリビングへと向かった。そこでは、朝ごはんの支度をしている眞衣姉さんの姿があった。
眞衣姉さんもこちらの存在に存在に気付き、一旦目が合う。俺は思い切って挨拶してみた。
「おはよう。眞衣姉さん」
俺が挨拶をした後、眞衣姉さんは特に驚くこともなくニコッと笑顔を返してくれた。
「おはようっ、零音」
朝から眞衣姉さんの笑顔が見られた。昨日の酔いもすっかりさめたようでなんだか今朝は清々しい。

 次第に他の姉妹たちも起きてくる。多雪さんや祈織や芽呂のように普通の服に着替えてくる子もいれば、有留や明澄のようにパジャマのまま1階へ降りてくる子もいた。
「ふわぁ~、おはよ~……」
「ほーら、ちゃんと着替えてきなさい」
もちろん眞衣姉さんは2人に対して指摘した。眠そうな顔をした2人は、ボーっとしながら眞衣姉さんの言う事を聞かずに食事が並んでいるテーブルの前に座り込んだ。
「ほら、そんな格好で眠たそうにしてたら服汚すぞ?着替えて来なって」
仕方がなく俺が2人を部屋に戻そうとする。すると眞衣姉さんが俺を呼び止めてくる。
「零音、ちょっと虎子を起こしてきてもらえる?」
虎子さんを起こすという、なんだかとんでもない事を頼んできた。
「あの子があなたの事を嫌っているのは分かるんだけど、ほらっ触れ合いって大事じゃない?だからお願いできるかしら……?」
俺と虎子さんを繋げようと気を遣ってくれる眞衣姉さん。有留と明澄は多雪さんに引き取られ部屋へと戻る。
そんな大役を任せて貰えるんだ、ここは期待に応えるしかない。
「ありがとう、姉さん。行ってくるよ」
その一言を残した俺は2階へ上った。
いざ、戦場の地へ。

「眞衣姉さん。あの人行かせて大丈夫なの?寝起きの虎子姉さんはおっかないよ?」
「そうね祈織…。でもあの子だったら大丈夫よ。だって、私の弟なんだから。ねっ、芽呂?」
「弟……」

更新日:2010-06-28 21:32:01

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