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ことばの雨が降ってくる──ふたたび


書き始めた頃は、なかなか思うように文章ができないということもありますが、逆にあれも書きたいこれも書きたいと、エピソードを詰めこんでしまって、まとめるのに苦労したりすることもありますね。

ワタクシは投稿していますが、これには規定の枚数があります。
投稿するしないにかかわらず、一定の枚数に収めるための練習として、公募の要項を参考にして書くのも一考だと思います。

童話の公募の大半は、400字詰め原稿用紙5枚か10枚です。

5枚はごくごく単純なエピソード1つで、登場人物は2人くらいまで。
10枚はエピソードは2つくらいで、登場人物は4人以内。

というのがおおよその見当ですが、これにたどり着くまでいったい何百枚の原稿用紙を無駄にしたことか……(^^;)

ワタクシは最初は原稿用紙に書いていました。
不思議なことに、ペンを持ったときと、PCに向かったときとでは浮かんでくることばが違うのです。

PCを使った仕事はしていましたが、それは原稿用紙から文章を、ただ機械的に移す作業をしていたにすぎず、考えた文章を直接PCに打ち込むということになれていませんでしたので、とてもやりにくかったのです。
ですから、PCに打ち込むのは清書のために使っていました。

PCは書き直しが容易なので、今では全面的に頼っていますが、書き直す前の文章と比べるときには手書きのほうが便利です。
どちらも一長一短があるのは仕方がないですね。

ともあれ、ある一定の枚数にするにはエピソードの整理が必要です。
簡単に言っちゃえば↑のように、5枚ならエピソードは一つ、10枚なら2つというふうに。

書き慣れていけば、5枚にするのも10枚にするのもある程度、自在にできるようになります。

ワタクシも、10枚の公募に出してだめだった作品を、5枚に書き直して別の場所に応募したことは何度もあります。もしくはその逆も(^^;)

エピソードの整理とはどうしたらできるのか、これもなかなかむずかしいです。
なにしろ、自分のキャラクターを動かす要因ですから。
いろんなふうに活躍させたいですよね。

大長編でしたら、次々と事件を起こせば(エピソードをふやせば)、思う存分活躍させてあげることができますね。
けれども、短編だとそうはいきません。

結局、一つのテーマを決めてそのテーマに一番沿ったエピソードを選び出すことです。

簡単な例になりますが、たとえば「雪」をテーマにすると、エピソードとして「雪だるまをつくる」が浮かびますよね。

でも、ただ雪だるまを作るのでは、本当にありきたりですが、このときに一工夫して、センスのきらりと光るエピソードを作ることができたら、オリジナリティーあふれるお話になるはずです。

たとえば、
      作る人(子供)に強烈な個性を持たせる
      雪が勝手に人型になってちょっとした事件が起きる
      雪だるまを擬人化させる(これが一番多いですね)

などなど、いろいろ浮かびますが、たった一つのエピソードを輝かせるのは作者の腕の見せ所ですね。

更新日:2010-04-30 05:24:04

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