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1st 死暮(しぐれ)

すきーすきーすきースキーって何度言っても思いは伝わらない。

「だよねー。ティキ。」

真っ黒い長い髪を上げて束ねているこの少女。ただ今ノアの一族のティキの部屋にいます。
「もー会議ながいー(怒」

人のベッドの上でゴロゴロ暴れだす少女。人の部屋でもお構いなし♪

「だーまーれーよー。」

と入ってきたのは蒼いニット帽をかぶった一人の青年だった。

「ダレ?」
「ロイド・ミック。ティキの養子さぁー。」
「べぇーーーー!!!!」

少女は目を丸くさせてロイドのほっぺをペチペチと叩いてみた。

(全然イメージと違う!・・・だってそりゃー養子だーけーどー!)

「全部聞こえてるよ。」
「ふえっ?」
「俺の能力は心を見透かす能力なんだー♪」

と指をッチチと振って見せるとロイドは憎たらしく笑ってみせた。

「あれ?もうはじめましては終わった。」

とティキが姿を現した。煙草を口にくわえて疲れきった顔をしている。

「ねぇーティキ!どうして私じゃなくてあいつを養子にしたのー!?」

今にもとびかかろうとする少女を見てティキは、

「だって・・・ルビル。お前は彼氏がもうすぐ帰ってくるしそっちの養子になるんだろ?」

「どうして怒られたの?」って顔をして少女-ルビル・ファリンは見つめた。
ルビルは耳をふさいで聞こえないふりをするがティキはお構いなし。

「ところでさー。心の声が聞こえるからって好きかって言わないでよぉー。」

何を言われてるのか知らないがロイドは軽く笑って言った。



そのころ、黒の教団では「エクソシストの双子を迎える会」が開かれていた。




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更新日:2010-03-10 22:56:01

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