• 11 / 44 ページ
(続き…)
【例文】

  ホームルーム終了の号令で零人は夢から戻った。同時にジュルリという音が自分の口の端から響く。
  目線を落とすと予想通り…机の上で自分が作った水溜りが夕陽を湛えていた。
  (やべ、拭くもんないぞ)
  あたふたとポケットを漁っていると、何かが自分の肩越しに机へと着地した。見れば口の開いたポケットティッシュ。
  振り返った彼の瞳には遠ざかる楓の姿が映った。この前の席替えから後ろに居る彼女。
  教室を出る直前、一瞬だけ斜め四十五度の横顔を見せる。揺れる黒髪に隠れるまでの僅かな時間、そこに小さな笑みを見た気がした。

 「楓さんって彼氏居んのかなぁ?」
  ぼんやりと信号待ちをしながら、零人は独り言のように尋ねる。
 「は? なんだよいきなし……てか、お前坂口と付き合ってんだろ?」
  信二が目を丸くしながら返した。
 「え、いや、マリとはただの幼馴染だって!」
 「うっそ? それ本心? じゃあ俺狙っちゃっていいの?」
  だんだんとニヤけていく信二。その目は早くも夕焼けの中に幸せな妄想を浮かべている。
 「ちょ、待てよ…信二おととい神山に呼ばれてなかった? あれなんだったの?」
 「…んあ? ああ、あれはアニソンのCD貸し借りしただけ。好み近くてさ。」

  ~

 この二つのシーンは空白行を挟んで校内と校外(下校中)に場面が換わっていますね。(っていうか色々勝手に登場してもらってスミマセン…)
 しかしその空白を失くしてしまうと

  ~

  振り返った彼の瞳には遠ざかる楓の姿が映った。この前の席替えから後ろに居る彼女。
  教室を出る直前、一瞬だけ斜め四十五度の横顔を見せる。揺れる黒髪に隠れるまでの僅かな時間、そこに小さな笑みを見た気がした。
 「楓さんって彼氏居んのかなぁ?」
  ぼんやりと信号待ちをしながら、零人は独り言のように尋ねる。
 「は? なんだよいきなし……てか、お前坂口と付き合ってんだろ?」
  信二が目を丸くしながら返した。

  ~

 ちょっと急な感じがしません? ワンクッション欲しいような。
 空白行が入っている時は全然気にならなかったと思うのですが、詰めてみるとやや唐突。(感じない?・泣
  (…本当はもう少し判りやすい例文を作ろうと思ったのですが、書いているうちに普通に物語が膨らみそうになって主旨を失いかけました)
 と、とにかく…ここに少し描写を加えてみます。

  ~

  教室を出る直前、一瞬だけ斜め四十五度の横顔を見せる。揺れる黒髪に隠れるまでの僅かな時間、そこに小さな笑みを見た気がした。
  一言礼を伝えようと楓を追いかけた零人だが、校門を出るまでに見つけたのは腐れ縁の信二くらいだった。
 「…楓さんって彼氏居んのかなぁ?」
  ぼんやりと信号待ちをしながら、零人は独り言のように尋ねる。
 「は? なんだよいきなし……てか、お前坂口と付き合ってんだろ?」

  ~

 どうでしょう? 良くなりました?(ドキドキ
 そしてですね、ここで終わりなら「結局紙の本に寄ってお終いじゃん」というわけですが、折角だからWEB小説の利点も加えてみます。

  ~

  振り返った彼の瞳には遠ざかる楓の姿が映った。この前の席替えから後ろに居る彼女。
  教室を出る直前、一瞬だけ斜め四十五度の横顔を見せる。揺れる黒髪に隠れるまでの僅かな時間、そこに小さな笑みを見た気がした。

  一言礼を伝えようと楓を追いかけた零人だが、校門を出るまでに見つけたのは腐れ縁の信二くらいだった。

 「…楓さんって彼氏居んのかなぁ?」
  ぼんやりと信号待ちをしながら、零人は独り言のように尋ねる。
 「は? なんだよいきなし……てか、お前坂口と付き合ってんだろ?」

  ~

 どうでしょう? イイ感じになりました?(ビクビク
 つまり、コンセプトは『紙小説とWEB小説の融合』です。
 いま私はこんな風に意識しながら作品を創っています。
 電子書籍元年なんて言われているっぽい今日。
 将来どちらにも通用する作家になりたい…というのが私の目指す場所の一つなのです。

 なんだかもう説明出来たような出来なかったようなウナギを掴む手応えですが、ちょっとお腹一杯なので許して下さい。(ハッ!一字下げの解説忘れた…)

 そういえば今書いている戦記物、原稿用紙150枚近くなってもまだ本編すら完成しません。外伝的エピソードもいくつか用意してあるのに……
 というわけで現在執筆に夢中です。ちょっとFC2の読書量が減っていますが、これからも合間合間に皆さんの作品を楽しませて頂きますね。
 また次回お会いしましょう。

               例文タイトル『FC学園物語』…仙花
 

更新日:2010-06-16 23:38:39

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook