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小説

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6.レモン星でのユニヴァ

おとといはゴディ星の秋、きのうはちゅら星で真夏を体験してきたけれど、レモン星はといえば、南風が気持ちいい初夏の季節だ。
きのうちゅら星の海で集めた貝殻を、机の上に広げてみているところなのだ。
そういえば、きのうの海ではターコイズブルーの毬藻は見当たらなかったなとユニヴァのガラス瓶を見た。
六つの毬藻は元気にしている。時々ふたを開けて空気を通してやるのだ。
僕の貝細工の店では、これから始まる真夏に向けて貝殻のアクセサリーがよく売れていた。
僕はちゅら星の貝殻を見つめて、新しいデザインを模索した。

それからまもなくのある日、クーさんからメールが届いた。
「しばらくはレモン星で過ごすから、またマンゴアイスキャンディーでも食べに来てね。」
寒さに負けて、もうレモン星にやって来てしまったらしい。
僕は時々アクリル絵の具を持って行き、クーさんのアイスキャンディーボックスのまだ絵を描いてない側面にも海の絵を描く作業をした。
しまいにはクーさんの自転車にも模様を描いたりした。
クーさんは喜んで、夏のゴディ星に帰った時は紫の珊瑚を必ず送ると約束した。
天気のいい日はたいていアイスキャンディーを売っていたので、僕もたいていキャンディーを買いに行き、そして長い時間を過ごして帰った。

僕らは海に出ることもあった。
念願の珊瑚の群生地にも行った。
赤い珊瑚をゴディ星で養殖できるのではないかと提案してみたが、海水の成分が違うので無理なのだそうだ。
そんなある日、クーさんに貝殻集めを手伝ってもらいながら、あまり行くことのない磯の近くの波打ち際を散策していた。
僕らはある程度貝殻を集めてしまうと、貝殻集めよりカニやウニを探して磯遊びに夢中になっていた。
クーさんはだいぶ大きなアワビを見つけた。
僕も負けずと岩場の穴に紫色のウミウシを見つけて手を突っ込んでいると、大波がやって来て頭からかぶってびしょ濡れになってしまったのだ。
それから日向に座って、持ってきたぬるくなった水を飲んで雑談をした。
かなりの量の小さな貝が採れたので、後で煮て食べることに決まった。
そしてビールの用意もしなければということになり、濡れた衣服が乾くのも待たずに腰を上げた。
西日に輝く海を眺めていたら、遠くをイルカが飛び跳ねるのが見えた。
イルカは何度も元気よく弧を描いてジャンプした。

更新日:2008-11-27 17:01:55