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小説

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3.珊瑚のネックレス

翌日、ユニヴァのための珊瑚を取るために、例の珊瑚の群生地に行くことにした。
せっかくだからクーさんを誘ってみたが、あいにく他に用があるようで、僕は一人で海へ出かけた。
波は静かで、少しだけ風がある絶好の珊瑚取り日和だ。
船で行くのもよいのだが、海水浴がてらに遠浅をシュノーケルでのんびり行くことにした。
途中、友達の七色イルカに会ったので、しばらくのあいだ背鰭につかまって楽をした。
天気がいいので、珊瑚の色もより鮮やかに見える。
僕はユニヴァのために、なるべく濃い赤の珊瑚を探した。
いいところを見つけて一枝採ってから、珊瑚礁の盛り上がった浅瀬で一休みした。
木陰がないのでじりじりと暑い、腰に付けてきたボトルの水を飲んで過ごした。
帰りは七色イルカにも会えなかったので、さすがに疲れた。
海岸で伸びていると午後の風が気持ちいい。
遠くでゆるい風に乗っているウィンドサーフィンをぼんやり眺めた。
家に帰ったら早速ネックレスを作ろう。

しばらくたったある日、ユニヴァへの宇宙便はもう着いただろうかと思っていると、ポストがコトンと鳴った。
すぐに見に行ってみると、ちょっと膨らんだ封筒が入っていた。
「ユニヴァより」
中には手紙とチョコレートが入っていた。
「真っ赤な珊瑚のネックレスありがとう。とっても気に入っちゃった。ラブリーカカオのチョコレートを同封するね。ちゅら星じゃ超有名なチョコパティシエだよ。」
こげ茶のチョコレートの包み紙にピンクサテンのハートのマスコットが付いている。
ただの板チョコかと思ったら、まさに超高級な味わいだ。
食べかけのチョコレートを冷蔵庫にしまっていると、クーさんからメールが届いた。
「チョコレートは好きですか?チョコレートの試食を頼まれているのだけれど、来月またちゅら星にいかないか?」
僕はすぐに短い返信メールを送った。
「もしかしてラブリーカカオ?」

更新日:2008-11-27 11:50:03