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可憐の半開きのまぶたがグッと上がった。
「えっ?どこがって。。。言われてもねぇ」
「私、なんだか何かが急に変化してしまうのがこわくて。
今のまま・・・静かな時間のまま・・・ではいられないのかしら?」
じっと野梨子を見据えて、グラスを回す。氷のきれいな音が鳴る。
「ふーん・・・野梨子はまだ落ちてないからこわいのかしら?
あたしが楽しいのはね、あっ落ちちゃったんだって気が付いてからだわ。
もうそこからはカレシ一色・・・」
「・・・カレシ」 野梨子にとってはうまく消化できない言葉だ。
「そうねぇ、あんたたちみたいな幼なじみってやっかいね。
静かな時間って・・・ふふ、老夫婦みたい」
「ちょっと!可憐」 野梨子はにらみつけた。
「あっ、きたわ。ごめん。。。もしもしーはあい可憐でーす」
一段高い声で携帯に出る。完全に意識は電話の向こうに飛んでいる。
野梨子はあきらめてベッドに戻った。
半分ずり落ちた悠理の布団を直してやる。
「まだ落ちてない・・・・・・」
可憐のことばがいつまでも耳に残った。
「えっ?どこがって。。。言われてもねぇ」
「私、なんだか何かが急に変化してしまうのがこわくて。
今のまま・・・静かな時間のまま・・・ではいられないのかしら?」
じっと野梨子を見据えて、グラスを回す。氷のきれいな音が鳴る。
「ふーん・・・野梨子はまだ落ちてないからこわいのかしら?
あたしが楽しいのはね、あっ落ちちゃったんだって気が付いてからだわ。
もうそこからはカレシ一色・・・」
「・・・カレシ」 野梨子にとってはうまく消化できない言葉だ。
「そうねぇ、あんたたちみたいな幼なじみってやっかいね。
静かな時間って・・・ふふ、老夫婦みたい」
「ちょっと!可憐」 野梨子はにらみつけた。
「あっ、きたわ。ごめん。。。もしもしーはあい可憐でーす」
一段高い声で携帯に出る。完全に意識は電話の向こうに飛んでいる。
野梨子はあきらめてベッドに戻った。
半分ずり落ちた悠理の布団を直してやる。
「まだ落ちてない・・・・・・」
可憐のことばがいつまでも耳に残った。
更新日:2010-06-10 12:22:43